W杯で最も荒れる判定が「ハンド」と「PK」です。スロー再生を見ても意見が割れるのは、基準そのものが知られていないから。このページでは、ハンドの判定を順番にたどれる形に分解し、PKの実施ルール(GKの足、フェイント、そして2025年に変わったばかりの「二度蹴り」)まで一気に整理します。
30秒で要点
- 手に当たれば即ハンド、ではありません。基準は「故意か」「体を不自然に大きくしたか」
- 腕の判定範囲は「脇の下のライン」から先。肩は対象外です
- 偶発の接触でも、自分がその直後に得点すればハンド。味方の得点につながった偶発ハンドは反則ではありません
- PKの瞬間、GKは少なくとも片足の一部をゴールライン上(延長線上)に残す必要があります
- キッカーが滑って二度蹴り→ゴールなら「やり直し」、外れたら間接FK(2025年改正)
ハンドの判定|3つの質問でたどる
競技規則第12条のハンドは、次の順番で考えるとほぼ迷いません。
| 質問 | YESなら |
|---|---|
| ①手や腕を意図的にボールへ動かした? | ハンド(故意) |
| ②手や腕の位置がその動作に不要な広がり方で、体を不自然に大きくしていた? | ハンド(偶発でも) |
| ③偶発の接触の直後に、触れた本人がゴールを決めた(または手・腕から直接入った)? | ハンド(得点取り消し) |
| ①〜③のどれにも当てはまらない | ノーファウル(プレー続行) |
ポイントは③の非対称性です。偶発ハンドのこぼれ球を「味方が」決めた場合は2021年の明確化以降、反則ではありません。「本人が」直後に決めた場合だけ取り消されます。守備側のハンドはこの表に加えて、ペナルティエリア内で起きればPKになります。
「体を不自然に大きくする」とは
競技規則の言い回しでは、手や腕の位置が「その状況での体の動きの結果として正当化できない」場合に、不自然に体を大きくしたと判定されます。実務的には次のように見られています。
- 横に大きく広げた腕、頭より高く上げた腕に当たれば、ほぼハンド
- 走る・跳ぶ動作に伴う自然な振りの範囲なら、当たってもノーファウルになりやすい
- スライディングや転倒時に体を支えるために地面についた腕は「支え手」として正当化される
- 判定範囲は脇の下から先。肩口に当たった場合はハンドではありません
つまり実況で「当たってる!」と映った瞬間に見るべきは、当たったかどうかではなく腕の位置と動作の関係です。
比較のポイントを押さえる
記事で整理したポイントを踏まえて、比べやすい候補の一つを確認できます。
PKのルール|GKとキッカーのかけひき
- GKの位置:ボールが蹴られる瞬間まで、少なくとも片足の一部がゴールライン上(またはその延長線上)に必要。早く飛び出してセーブした場合、やり直しになることがあります
- GKの妨害:ゴールポストやネットを揺らす、極端に再開を遅らせるといった行為は警告対象です
- キッカーのフェイント:助走中のフェイントは認められています。ただし助走を終えて蹴る直前のフェイントは反則で、間接FK+警告です
- 監視の分担:2025/26の改正で、PK時のGKの飛び出し監視はVARの専任になりました
二度蹴り|2025年に変わったばかりの新ルール
2025年3月のチャンピオンズリーグ(アトレティコ対レアル・マドリード)のPK戦で、フリアン・アルバレスが軸足を滑らせ、ボールが軸足にわずかに触れてからシュートが決まり、VAR確認の末に「二度蹴り」で無効になりました。この一件を受けてIFABは2025/26の競技規則を改正しています。
- 偶発的な二度蹴り(滑って軸足に触れた等)でゴールが決まった場合→キックのやり直し
- 偶発的な二度蹴りでゴールにならなかった場合→相手の間接FK(PK戦では失敗として記録)
- 意図的な二度蹴り(跳ね返りを自分で押し込む等)は従来どおり反則です
「偶発なら得点の権利は守る、ただし無条件には認めない」という折衷が新ルールの考え方です。
観戦中の「これハンド?」FAQ
Q1. ペナルティエリア内で手に当たったら全部PKですか?
いいえ。上の3つの質問(故意・不自然な拡大・本人の直後の得点)のいずれかに該当する場合だけです。体に沿った腕への至近距離の跳ね返りはノーファウルが基本です。
Q2. GKが味方のバックパスを手で扱ったらPKですか?
PKにはなりません。味方が意図的に足で戻したボールやスローインを手で扱った場合は、その地点からの間接FKです。
Q3. PKでGKが蹴る前にラインを離れていたら?
VARが専任で監視しています。GKの違反があってセーブした場合は、やり直しが命じられることがあります。
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Q4. 攻撃側の腕に当たってからの得点は全部取り消し?
触れた本人がそのまま決めた場合は偶発でも取り消し。偶発の接触後に味方が決めた場合は得点が認められます。ここが最も誤解の多いポイントです。
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出典・参考(2026年6月11日確認)
- IFAB 競技規則 第12条(ファウルと不正行為):ハンド判定基準の一次情報
- IFAB 競技規則 第14条(ペナルティーキック):PK実施規定の一次情報
- IFAB 2025/26 改正一覧:二度蹴り・VAR監視分担の改正内容
- ESPN:アルバレス事案を受けた二度蹴り改正の報道
本記事は公開情報に基づき編集部が整理したものです。大会中に運用の変更が確認され次第、追記・更新します。
執筆: SportsPulse 編集部
参考・データ(公式)
最終更新日: 2026年6月11日 | 編集方針
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📅 更新履歴
| 日付 | 変更内容 |
|---|---|
| 2026年6月11日 | 初回公開 |
✅ ファクト再検証
最終検証日:2026年6月11日
SportsPulse 編集部が公開情報をもとに内容を確認しています。情報は確認時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
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