フォルクスワーゲングループがアウディブランドでF1参入を決断した背景には、電動化時代のブランドイメージ再構築という経営課題がある。2026年F1規定はPUの電動比率を大幅に引き上げており、EV技術のショーケースとして機能する。
ザウバーの買収額は推定45億円規模で、独自PU開発を含む長期投資計画が組まれている。マッティア・ビノット(元フェラーリ技術責任者)をCTOに招聘し、組織の競争力を根本から再建中だ。アウディにとってF1は単なるレース参戦ではなく、グローバルマーケティング戦略の柱として位置付けられている。
フォルクスワーゲングループは2023年にザウバーの株式過半数を取得し、段階的に持ち分を引き上げて2026年には完全子会社化を完了する計画だ。投資総額は推定500億円規模に達し、うち約45億円がPU開発拠点のノイブルク施設に充てられた。アウディPUはVバンク角120度のV6ターボで、耐久レースで培った直噴燃焼室設計を採用する。F1参入の背景には、2030年に向けたグループ全体のEV戦略との相乗効果を見込む経営判断がある。CEOゲルノート・デルナーは「F1はグローバルなブランド露出と技術移転の最適な舞台」と説明している。