歴代最多(直近 2025)
J リーグ史上最多
席メルカリスタジアム
(茨城県立カシマサッカースタジアム)
クラブの原点
“ジーコイズム” 確立
史上初の偉業
クラブ史と “常勝軍団” — 79 年の歩み
鹿島アントラーズの起源は、1947 年に大阪で結成された住友金属工業蹴球団に遡る。1975 年に茨城県鹿嶋市の住友金属鹿島製鉄所に移転、地域の人口数万人規模の小都市を本拠地とした。日本リーグ 2 部での活動が続いたが、1991 年 10 月に J リーグ参加が正式決定。1993 年 5 月の J リーグ開幕時には オリジナル 10(J リーグ発足当時の 10 クラブ)の一員としてプロサッカークラブとしての歩みを始めた。
本拠地は 茨城県鹿嶋市・神栖市・潮来市・行方市・鉾田市の 5 市。クラブ名「アントラーズ(Antlers)」は英語で 「鹿の枝角」を意味し、地元の 鹿島神宮の神鹿に由来する。クラブカラーは ディープレッド(深紅)、公式マスコットには 「しかお」「しかこ」「アントン」の三頭の鹿キャラクターが登場する。本拠地のメルカリスタジアム(旧称:カシマサッカースタジアム)は 2002 FIFA W 杯の会場としても使用された、収容能力 約 40,728 席のサッカー専用スタジアムだ。
鹿島は J リーグ発足以来、一度も J2 に降格していないクラブとして、横浜 F・マリノスとともに「不滅の伝統」を誇る。「常勝軍団」のキャッチフレーズは、勝利への執着を体現するクラブ文化を象徴する言葉だ。サポーターには鹿島神宮で勝利を祈願する習慣があり、街そのものがクラブとともに生きている。
ジーコ時代 1991-1994 と “ジーコイズム”
クラブの礎を築いた伝説的存在が、ブラジル代表で 1978/1982/1986 W 杯出場の ジーコ(Arthur Antunes Coimbra)だった。1991 年 9 月、住友金属時代末期に 38 歳で来日し、引退前最後の 4 年(1991-1994)を鹿島で過ごした。ジーコ来日の契約は、後のクラブ運営にとって極めて戦略的な決断で、「世界級スターが来るクラブ」としてのブランド構築と、若手選手への直接的な指導という二重の意義があった。
在籍中に育成された 「ジーコイズム」とは、(1) 勝利への徹底的な執着、(2) ピッチ内外の規律、(3) チームへの献身、(4) 個人技より組織力、(5) “サッカーは勝つために行う” という根本姿勢の融合。これは現在も鹿島の選手・スタッフに継承される DNA となっている。
鹿島はジーコ以降も ブラジル路線を一貫。ビスマルク(1995-2000)、マジーニョ(1996-1998)、レオナルド(1996 短期)、ジョルジーニョ(1996)、トニーニョ・セレーゾ(1992-94 監督)、レオ・シルバ(2017-2021)、フェルナンド・トーレス(2019)、レアンドロ、ジュニーニョ、マルキーニョス ら、多くのブラジル人選手・指揮官をクラブに迎え入れてきた。
J リーグ唯一の 3 連覇 2007-2009
鹿島アントラーズは 1996 年の J リーグ初制覇、2000 年 / 2001 年の連覇を経て、2007 / 2008 / 2009 シーズンに J リーグ史上唯一の 3 連覇を達成した。当時の監督は オズワルド・オリヴェイラ(ブラジル)。3 連覇の中心選手は マルキーニョス、ダニーロ、ジュニーニョ、小笠原満男、本山雅志、中田浩二、内田篤人、新井場徹、岩政大樹、青木剛、曽ヶ端準。守備の堅さとセットプレーの精度を武器に、リーグ屈指の安定感を発揮した。
3 連覇は 2007 浦和、2008 川崎、2009 川崎との激戦の末に達成された偉業で、J リーグ 30 年の歴史で今もなお他クラブが追随できていない記録。鹿島が「常勝軍団」と呼ばれる根拠となる時代だ。
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2018 ACL 制覇 — クラブ史唯一のアジア征覇
2018 年、鹿島アントラーズは AFC チャンピオンズリーグ初優勝を達成、クラブ史上唯一のアジアタイトル獲得となった。決勝は イランの Persepolis FC との 2 戦合計で、ホームで 2-0 勝利、アウェイの Azadi Stadium での第 2 戦は 0-0 で総合 2-0 で勝利。優勝メンバーは 大岩剛(監督)、鈴木優磨、レオ・シルバ、Serginho、犬飼智也、安部裕葵、植田直通、土居聖真、永木亮太、レアンドロ、内田篤人ら。
ACL 制覇により FIFA クラブ W 杯 2018(UAE)に出場、準決勝で対 Real Madrid 戦に 1-3 で敗れたものの、ホームで連覇を達成したクリスティアーノ・ロナウド時代の Real Madrid と互角に戦う 3 ゴールを奪った試合は、日本クラブの欧州サッカーへのキャッチアップを世界に示した瞬間だった。
鬼木達体制と 2025 9 年ぶり制覇
鬼木達(1974 年生、東京都出身)は、現役時代を JEF 市原・川崎フロンターレで過ごし、引退後に川崎フロンターレでコーチを経験。2017 年に川崎の監督に就任、就任 1 年目で クラブ史上初の J1 制覇を達成。以降 2018 / 2020 / 2021 と通算 4 度の J1 優勝、Y’NB(小林悠)/ 家長 / 大島 / 三笘薫らをスター選手に育て上げ、川崎を 2010 年代後半〜 2020 年代前半の “J リーグ最強クラブ” へと変貌させた。
2024 年シーズン終了で川崎を退任、2025 年シーズンから鹿島アントラーズ監督に就任した。鹿島は 2016 年以来 9 年間 J1 タイトルから遠ざかっていたが、鬼木は就任 1 年目で 9 年ぶり 9 回目の J1 制覇を達成。これにより:
- 史上初の複数クラブで J1 優勝を達成した指揮官に
- J1 通算優勝回数 5 度(単独最多)に到達
- 鹿島の 通算 J1 優勝 9 回・歴代最多を更新
- クラブの 国内 + アジア 21 冠を維持・拡大
鬼木の戦術は 4-3-3 / 3-4-2-1 をベースとした攻守のバランス重視。川崎時代に確立した「ボール保持で押し込む」スタイルから、鹿島では 「ブラジル人 FW を活かす縦の速さ+鹿島伝統の守備の堅さ」を融合させ、即座にクラブ哲学に適応した。レオ・セアラがシーズン 16 ゴールで得点ランキング上位、鈴木優磨がアシスト + 創造性で攻撃を統率した。
2025-26 主力ロスター(10名)
J1 順位推移と通算 21 冠の系譜
| シーズン | 順位 | 勝点 | 監督 | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| 1996 | 優勝 | — | Toninho Cerezo | J リーグ初制覇 |
| 2000-01 | 優勝 | — | Toninho Cerezo | 連覇達成 |
| 2007-09 | 3連覇 | — | Oliveira | J リーグ史上唯一の 3 連覇 |
| 2016 | 優勝 | 59pt | 石井正忠 | 8 度目の J1 制覇 |
| 2018 | 3位 | 57pt | 大岩剛 | ACL 制覇 / クラブ史唯一のアジア征覇 |
| 2023 | 5位 | 52pt | 岩政大樹 | 9 年連続無冠 |
| 2024 | 5位 | 58pt | Ronaldo Costa → ポポヴィッチ | 監督交代多数 |
| 2025 | 優勝 | — | 鬼木達 | 9 年ぶり / 通算 9 回目(歴代最多) |
通算タイトル数は J1 リーグ 9 / 天皇杯 5 / J リーグカップ 6 / ACL 1 = 国内 + アジアで 21 冠。これは J リーグ 30 年史上最多のタイトル数で、2 位の浦和レッズ・鹿島の数倍に達する圧倒的記録。「常勝軍団」の名称は数字によって裏付けられている。
メルカリ筆頭株主時代と 2026-27 秋春制への移行
2019 年 8 月、メルカリ社が住友金属工業から鹿島アントラーズ運営会社の株式を取得し筆頭株主となった。メルカリ傘下となって以降、デジタル戦略の強化、新スタジアム改修計画、ユース育成への再投資など、IT 企業ならではの先進的な経営手法が導入されている。2024-25 シーズンから本拠地名が「メルカリスタジアム」へ変更、命名権契約により企業ブランドとクラブが一体化する形が完成した。
J リーグは 2026-27 シーズンから秋春制(オータム=スプリング)へ移行することが既に正式決定済み。これまでの「2 月〜 12 月の暦年シーズン」から、「8 月開幕〜翌年 5 月閉幕」の欧州標準カレンダーに変更される。鹿島にとっては 真冬のホームゲーム時の防寒対策、ACL Elite との日程整合、欧州移籍市場との直結が課題となるが、メルカリ体制の経営力で対応していく方針だ。
2025 シーズン優勝のシーズン勢いを保ったまま、2026 シーズンも上位戦線で 2 連覇を狙う展開となる見通し。ACL Elite では 2018 以来のアジア征覇も視野に入る。
2025-26 鹿島アントラーズを語るうえでの5つのチェックポイント
- 鬼木達史上初の複数クラブ J1 制覇 — 川崎 9 年で 4 度+鹿島 1 年目で 1 度=J1 通算 5 度の単独最多監督。
- 2025 9 回目王座で歴代最多更新 — J リーグ史上他クラブを上回る単独最多、”常勝軍団” の名称を裏付ける。
- レオ・セアラ × 鈴木優磨の攻撃軸 — ブラジル人 CF と日本人キャプテンの組み合わせは “ジーコイズム” 継承の象徴。
- ACL Elite での 2018 以来のアジア征覇挑戦 — 鬼木体制でアジアの頂を再び狙う。
- 2026-27 秋春制移行への適応 — 茨城の真冬対策、欧州市場との直結など、新時代の運営課題。
メルカリスタジアム観戦ガイド
メルカリスタジアム(正式名称 茨城県立カシマサッカースタジアム)は 1993 年 5 月開場、2001 年に W 杯仕様へ大規模改修、収容能力約 40,728 席のサッカー専用スタジアム。2002 FIFA W 杯のグループステージ会場として使用された、日本サッカー史的に重要なスタジアムだ。2024-25 シーズンから命名権契約でメルカリスタジアムへ改称された。
アクセスは、東京駅 / 高速バスターミナル「東京駅八重洲口」から鹿島神宮駅まで約 2 時間、または JR 鹿島線「鹿島サッカースタジアム駅」(試合日のみ開設)から徒歩 5 分。試合日は 専用シャトルバスや増便の鉄道で全国からファンが集まる。スタジアム周辺の「カシマオアシスパーク」はクラブ公式グッズショップ、飲食店、フォトスポットが集まる試合前後のファン交流拠点だ。
スタジアムグルメは 「ホルモン焼き」「もつ煮」「鹿嶋ハンバーガー」などが名物。試合前後の 鹿島神宮参拝はサポーターの慣習で、勝利を祈願する文化が街とクラブを強く結びつけている。
サポーター文化と日本サッカー応援文化への影響
鹿島アントラーズのサポーターは「アントラーズサポーター」または「アントレッズ」と呼ばれる。クラブ歌「絶対に負けられない戦い」「鹿島の歌」は試合前後に必ず歌われ、コアサポーター集団がカシマスタジアムのバックスタンドに集結する。「ウルトラス・ニッポン」を祖とする一部の応援スタイルは、J リーグのコール文化の原点のひとつとも言われ、日本のサッカー観戦文化に大きな影響を与えてきた。
最大のライバルは関東圏の 浦和レッズとの「赤の対決」、関東以外では 横浜 F・マリノス(同じく J2 未経験クラブ)との対戦が伝統的に注目される。FC 東京、川崎フロンターレら関東勢との対戦も歴史的に熱量が高い。
鹿島アントラーズを深く楽しむためのおすすめアイテム
執筆: SportsPulse 編集部 / 更新: 2026-05-13
