1. FCウニオン・ベルリン 2025-26 完全ガイド
“Die Eisernen” 60年史 — サポーターが救ったクラブ・2022-23 ブンデス 4位+CL 初出場の奇跡
東独時代 66-90
東独 Oberliga 在籍、FDGBポカール 1968 制覇。Stasi(東独国家保安省)系の Dynamo Berlin と対立する “民衆派” として愛された。
ファン再建 04-09
2004 年破産危機をサポーター献血で救い、2008-09 にはファン 2,000人が自費でスタジアムを再建。世界的逸話に。
Fischer の奇跡
Urs Fischer が 2018-2023 まで指揮、2019 年ブンデス昇格 → 2022-23 4位+CL 出場権獲得という奇跡を達成。
クラブ史 60年 — 東ベルリン Köpenick の労働者階級クラブ
1. FC Union Berlin は 1966年1月20日、旧東ドイツ領の ベルリン市 Köpenick 地区(市東部の労働者階級居住区)で創設された。前身は 1906年 創設の SC Union 06 Oberschöneweide で、複雑な合併・分裂を経て現在のクラブが形成された。クラブ名 “Union” はドイツ語で「団結」を意味し、東独時代から労働者階級のアイデンティティと結びついていた。
本拠地 Stadion An der Alten Försterei(”古き森林局のスタジアム”)は 1920年 に開場した歴史的スタジアム。長らく 18,000-20,000人程度の収容数で、改修を経て現在約 22,012人に増加。欧州屈指の “立ち見席のスタジアム” として知られ、ホームゲームでは熱狂的なサポーターが伝統的に立って応援する文化を保持する。
東独時代、Union Berlin は Stasi(東独国家保安省)系の Berliner FC Dynamo(東独リーグ 10連覇の Stasi 御用達クラブ)と対立する “民衆派” の象徴 として愛された。”Stasi vs Volk(国家保安省 vs 民衆)” の構図が、現在も Union のアイデンティティの根幹を成す。1968年に FDGB-Pokal(旧東独 ポカール)優勝(東独唯一の主要タイトル)を獲得。
ファンが救ったクラブ — “Bluten für Union” とスタジアム自費再建
1990年のドイツ統一後、Union Berlin は東独サッカー界の混乱期を経験。2004年に クラブが破産危機 に陥った際、サポーターたちは前代未聞の救済策を実施した。“Bluten für Union(ウニオンのために血を流せ)” と銘打って サポーター 1,000人以上が献血所で献血を行い、そのリターンマネー全額をクラブに寄付。この出来事はドイツ全土で大きな話題となり、Union のファンへの忠誠度を象徴する伝説となった。
続いて 2008-09年、Stadion An der Alten Försterei の改修工事費用が捻出できなかった際、サポーター 2,000人以上が自費・自労力でスタジアムを再建。この “ファンによるスタジアム再建” もまた世界中のサッカーファンを感動させた逸話となった。“Ihr seid wie wir, ihr seid die Union(あなたたちは私たちであり、あなたたちこそがウニオンだ)” というスローガンは、クラブとサポーターの一体性を象徴する言葉として広く愛されている。
クリスマスイブには毎年 “Weihnachtssingen(クリスマス合唱会)” がスタジアムで開催され、約 28,000人のサポーターが集まって伝統的なクリスマスソングを合唱する。欧州サッカー界で最も美しいファン伝統の一つ として、世界中のサッカーファンが視察に訪れる。
Urs Fischer 6年体制 — ブンデス昇格 → 4位 → CL 初出場の奇跡
2018年7月、ブンデス 2部に在籍していたUnion Berlin が新監督に招聘したのは Urs Fischer(スイス、FC Basel 元監督、リーグ 4連覇経験)。Fischer は 2018-19 シーズン 2部 3位 → 昇格プレーオフで Stuttgart を撃破 し、2019-20 に クラブ史上初のブンデスリーガ昇格 を実現。
1部昇格初年度は 11位で残留、2020-21 シーズン 7位 → UEFA カンファレンスリーグ出場権、2021-22 シーズン 5位 → UEFA ヨーロッパリーグ出場権、そして 2022-23 シーズンには衝撃のブンデスリーガ 4位(クラブ史上最高、UEFA チャンピオンズリーグ出場権獲得)という “小さなクラブが見せた最高の奇跡” を成し遂げた。
2023-24 CL リーグフェーズ初出場 では、グループ C で Real Madrid・Napoli・Sporting Braga と同組という超ハードな組み合わせ。Bernabéu や Napoli でのアウェイ戦は世界中の注目を集めたが、勝利を挙げられず最下位で敗退。リーグでも一時降格圏まで沈み、Fischer は 2023年11月に退任。Nenad Bjelica(クロアチア)→ Marco Grote(暫定)→ Bo Svensson(デンマーク、元 Mainz 監督)と短期間で監督が交代した。
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2024-25 残留争いと Baumgart 体制
2024年秋、降格圏に苦しんでいた Union Berlin が新監督に招聘したのは Steffen Baumgart(独、Cologne・Hamburger SV 元監督、トレードマークの “Boris Becker キャップ” で知られる熱血漢)。Baumgart は瞬く間にチームを蘇らせ、2024-25 シーズンを 13位前後で残留。攻撃志向と組織力のバランスで、クラブの DNA に合った戦術を植え付けた。
2025-26 シーズンの主力は、長年のキャプテン Christopher Trimmel(オーストリア代表 RB、クラブのレジェンド)、Eredivisie 経由の Diogo Leite(CB)・Danilho Doekhi(CB)、独代表復帰した Robin Gosens(LB/MF、Atalanta 経由)、Aïssa Laïdouni(チュニジア代表 MF)、Andras Schäfer(ハンガリー代表 MF)、攻撃陣の Andrej Ilic(セルビア FW)、Yorbe Vertessen(ベルギー FW)、Benedict Hollerbach(FW)が中軸。GK は Frederik Rønnow(デンマーク代表)。
2025-26 主力ロスター 10名
2025-26 注目ポイント 5選
- ✅ Steffen Baumgart 体制継続 — 攻撃志向と熱血指導でクラブを残留→中位安定へ
- ✅ Christopher Trimmel C のリーダーシップ — クラブの精神的支柱、Union 文化の体現者
- ✅ Robin Gosens の独代表復帰 — Atalanta 経由のスター LB、ドイツサッカー界で再び注目
- ✅ An der Alten Försterei の熱狂 — 22,000人収容、欧州屈指のファン文化、立ち見席の伝統
- ✅ Weihnachtssingen 17回目 — 12月のクリスマス合唱会、世界中のサッカーファンが訪れる
動画配信・グッズ・関連情報
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