天皇杯 + ルヴァン + ACWC
クラブ唯一のアジアタイトル
席レモンガススタジアム平塚
湘南海岸近郊の本拠地
神奈川県平塚市が原点
ベルマーレ平塚黄金期始動
曹貴裁体制、22 年ぶりタイトル
クラブ史 — 東邦チタニウムから湘南の美しい海へ
湘南ベルマーレのルーツは 1968 年、神奈川県平塚市に拠点を置く 東邦チタニウムサッカー部として誕生した企業クラブにある。長年企業クラブとして JSL 1 部・2 部で活動した後、1972 年に 「藤和不動産サッカー部」、1991 年に 「フジタサッカー部」と社名変更に合わせて改称、1990 年代の J リーグ拡張政策の中で 1993 年に「ベルマーレ平塚」へ改称してプロ化、1994 年 J リーグ加盟(J1)を果たした。
クラブ名「ベルマーレ(Bellmare)」は、イタリア語 “Belle”(美しい)+ “Mare”(海)を組み合わせた造語。湘南海岸の美しい海と、サッカークラブとしての美しさを象徴する詩的な命名となっている。1999 年に「湘南ベルマーレ」へ最終改名、平塚市だけでなく 茅ヶ崎市・小田原市・厚木市等の湘南地域全体をホームタウンとする広域型クラブへと発展した。
クラブカラーの グリーン × ブルー × レッドは、湘南の 海(ブルー)と松林(グリーン)と夕焼け(レッド)を象徴する独自配色。エンブレムには 湘南海岸の波と松林をモチーフとした風景的デザインが施され、地域性を強く意識した造形となっている。サッカー専用設計の レモンガススタジアム平塚(1987 年完成)は、湘南海岸近郊に位置する 「サッカー観戦と湘南観光の融合」を実現する独自のスタジアム。
1994 天皇杯+1996 アジアタイトル — ベルマーレ平塚黄金期
クラブ史の最初の頂点は 1994 年の天皇杯優勝。J リーグ加盟元年で、第 74 回天皇杯決勝でセレッソ大阪を 2-0 撃破、クラブ史上初の主要タイトルを獲得した。当時の主力は 中田英寿(1995 年加入、当時 18 歳の若手)、名波浩(MF、後のジュビロ磐田)、野口幸司(FW、当時のクラブのエース)、エリック・ワイナルダ(米代表 FW)、岩本輝雄(MF)、洪明甫(ホン・ミョンボ)(韓国代表 CB)等の豪華な布陣だった。
続く 1996 年、アジアカップウィナーズカップ(ACWC)優勝を達成。これは 「カップ戦の優勝者だけが出場できるアジア大会」で、現代の ACL とは異なる位置づけだが、当時はアジア各国のカップ戦優勝者が競うエリート大会だった。決勝でマレーシアのセランゴール FA を撃破して優勝、「J リーグクラブとして初のアジアタイトル獲得」という偉業を実現した。これは現代日本クラブで 「アジアの大会で優勝した最初の J リーグクラブ」として記憶される歴史的瞬間だった。
この時期の中田英寿は 「日本サッカー史上最大のスター」として注目を集め、1998 年に伊セリエ A のペルージャへ移籍、その後ローマでスクデット獲得、パルマ、ボローニャと欧州を渡り、日本代表 77 試合出場の伝説的 MFとして世界的な地位を築いた。「湘南ベルマーレが世界に送り出した最大のスター」として、現代も中田英寿の OB としての存在感は大きい。
2018 ルヴァンカップ優勝 — 曹貴裁体制の頂点
1994-96 の黄金期以降、湘南ベルマーレは長らく J1 と J2 を往復するヨーヨークラブと化した。経営面でも厳しい時期があり、2000 年代前半は財政再建期を経験した。しかし 2012 年に曹貴裁監督(在日韓国人 3 世)が招聘されると、クラブは新しい方向性を獲得した。曹貴裁の 「ハイプレス+縦速攻型サッカー」は湘南の小さな予算に最適化され、「湘南スタイル」として J リーグ全体に影響を与えた。
曹貴裁体制下の最大の偉業は 2018 年の J リーグカップ(ルヴァンカップ)優勝。11 月 3 日の決勝で横浜 F・マリノスを 1-0 で撃破、1996 年アジア CWC 以来 22 年ぶり、J リーグカップとしてはクラブ初の優勝を達成した。同シーズンの主力は 武富孝介(FW、得点源)、菊地俊介(MF)、遠藤航(後のリバプール)、杉岡大暉(後の鹿島)、梅崎司等。
曹貴裁監督は 2020 年に湘南を退任、2021 年から京都サンガ F.C. 監督へ移籍し、2024 年京都の J1 4 位を達成した(前述)。後任の湘南監督には 山口智(ガンバ大阪 CB として 2005 J1 / 2008 ACL 制覇のレジェンド DF)が 2021 年に就任、現在に至るまで指揮を執っている。
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アカデミー育成 — 遠藤航の輩出と次世代
湘南ベルマーレのアカデミーは、神奈川県西部の若き才能を育てる強い育成系統を持つ。遠藤航(1993 年生、神奈川県横浜市出身)は 湘南ベルマーレアカデミー出身、2012 年トップ昇格、その後 2016 年に浦和レッズ → 2018 年にベルギーのシント・トロイデン → 2019 年にシュトゥットガルトを経て、2023 年にプレミアリーグのリバプール FC へ移籍。日本代表 80 試合出場の主力 DMF として、現代日本サッカーの中心人物の 1 人。「湘南からヨーロッパへ羽ばたく」系譜の代表的存在。
他にも 永木亮太(MF、後の鹿島)、菊地俊介、大野和成(CB)、杉岡大暉(後の鹿島、日本代表)、三幸秀稔等、湘南アカデミーは J リーグ・海外で活躍する選手を多数輩出している。「湘南スタイル=ハイプレス+走力+運動量」というクラブ DNA が、選手育成の哲学として継承されている。
現役世代では 田中聡(MF、1994 年生、湘南育成、2021 年 J リーグ・ルーキー・オブ・ザ・イヤー受賞)が次世代の代表的存在として注目を集めている。「湘南=若手育成型クラブ」のアイデンティティが、現代も継承・発展している。
山口智体制と 2025 の挑戦
山口智(1978 年生、京都府出身)は現役時代に ガンバ大阪・ジュビロ磐田で CB として活躍、ガンバ時代の 2005 J1 優勝、2008 ACL 制覇のメンバーとして知られる名 DF。日本代表 14 試合出場の経験を持つ。引退後はガンバ大阪のコーチを経て、2021 年に湘南ベルマーレ監督就任。曹貴裁時代の「湘南スタイル」を継承しつつ、より組織的な守備と効果的な攻撃を融合する独自路線を構築している。
山口体制下の湘南は 2021-2024 と J1 残留戦の連続を粘り強く乗り切ってきた。クラブの限られた予算ながら、走力と組織力で結果を出し続けている。2025 シーズンは 山口体制 5 年目として、J1 中位安定と主要タイトル獲得を目指す。主力には キム・ミンテ(CB、韓国代表)、田中聡(MF、湘南アカデミー出身)、大橋祐紀(FW、海外経由)、ルキアン(ブラジル人 FW)、福田翔生(FW、若手)等を中心とした布陣。
2025 主力ロスター(10名)
J1 順位推移と主要タイトル系譜
通算主要タイトルは 天皇杯 1 回(1994、ベルマーレ平塚時代)、J リーグカップ 1 回(2018)、アジア CWC 1 回(1996、クラブ唯一のアジアタイトル)の計 3 冠。1996 年のアジア CWC 優勝は、日本サッカークラブとして最初期のアジアタイトルとして特別な意味を持つ。
アジア大会出場履歴
湘南ベルマーレの ACL(AFC チャンピオンズリーグ)出場経験は限定的だが、1996 年アジアカップウィナーズカップ優勝はクラブ史的に特別な意義を持つ。「J リーグから最初にアジアタイトルを獲得したクラブ」としての記憶は、現代も湘南ベルマーレの誇り。2025 シーズン以降の J1 上位入賞が、クラブの ACL Elite 復帰への道筋となる。
2025 湘南ベルマーレを語るうえでの 5 つのチェックポイント
- 山口智体制 5 年目の本格挑戦 — ガンバ大阪 CB として 2005 J1 / 2008 ACL 制覇の名将が湘南でもタイトル獲得を狙う。
- 田中聡の若手 MF 急成長 — 2021 ルーキー・オブ・ザ・イヤー、アカデミー出身の次世代エースが攻撃の核。
- キム・ミンテキャプテンの守備統率 — 韓国代表級 CB の長身と対人安定感でチームを引き締める。
- 湘南スタイル DNA 継承 — ハイプレス+走力+運動量の湘南独自のサッカー哲学を現代に。
- 中田英寿+遠藤航のレガシー — 世界に羽ばたく若手育成の伝統、次なるスター候補の発掘。
レモンガススタジアム平塚 観戦ガイド
レモンガススタジアム平塚は 1987 年 11 月開業、神奈川県平塚市大原に位置する サッカー専用スタジアム。収容人数は約 15,380 席で、開業当初は「平塚競技場」として親しまれ、その後 ShonanBMW スタジアム平塚を経て、2023 年から都市ガス会社レモンガスが命名権を取得して現在の名称となった。「J リーグ屈指のコンパクト&熱狂的なサッカー専用施設」として観戦体験で評価される。
アクセスは JR 東海道線「平塚」駅からバス 15 分。平塚駅から徒歩でも約 20 分のアクセシビリティ。湘南海岸(茅ヶ崎・江ノ島)が至近という立地で、観戦と湘南観光を一体化できる稀有な現地体験を提供する。「サッカー観戦+湘南ドライブ+海岸散策」という独特のレジャー要素が、湘南ベルマーレのホームゲームの大きな魅力。
試合チケットは 湘南ベルマーレ公式サイト(bellmare.co.jp)と J リーグチケットを経由しての購入が基本。年間パスポート「湘南 Member」や DAZN シーズン会員特典でアクセス可能。「神奈川ダービー(vs 横浜 F・マリノス / 川崎フロンターレ / 横浜 FC)」は早期完売の人気カード。スタジアム周辺には湘南グルメ(しらす丼・サザエつぼ焼き・湘南野菜)の飲食店も豊富、観戦と湘南観光を一体化できる現地体験を提供する。
サポーター文化と神奈川ダービー
湘南ベルマーレのサポーターは「湘南ファミリー」を象徴とする熱狂的なファン層で、神奈川県西部・湘南地域文化の中心的存在。スタジアム南北のゴール裏「ULTRAS SHONAN」「Curva Sud Shonan」などの応援団体が、独自のチャント・横断幕・グリーン × ブルーのフラッグで試合を彩る。クラブ応援歌「湘南の風・海の歌」は試合前の風物詩。
最大のダービーは 横浜 F・マリノス・川崎フロンターレ・横浜 FC との「神奈川ダービー」。神奈川県内の 4 クラブ(湘南+横浜 FM+川崎 F+横浜 FC)の対戦は、関東フットボール界の中心的好カードで、年間 6-8 試合の神奈川カードが湘南ベルマーレにとっての主要イベントとなっている。「湘南スタイル vs 川崎ポゼッション」「湘南 vs 横浜の関東対決」は J1 屈指の好カード。
クラブの DNA として、「湘南=海+松林+走力サッカー」という独特のアイデンティティが現代に息づいている。曹貴裁時代の「湘南スタイル」は現在も J1 中堅クラブの戦術モデルとして後続に影響を与え続けている。中田英寿・遠藤航というクラブ OB の世界的活躍も、現代の湘南ベルマーレの文化的存在感を支えている。
湘南ベルマーレを深く楽しむためのおすすめアイテム
執筆: SportsPulse 編集部 / 更新: 2026-05-14
📅 更新履歴
| 日付 | 変更内容 |
|---|---|
| 2026年5月14日 | 初回公開 |
| 2026年5月28日 | 情報を更新 |
✅ ファクト再検証
最終検証日:2026年5月28日
SportsPulse 編集部が公開情報をもとに内容を確認しています。情報は確認時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
