(天皇杯+ナビスコ)
香川 OMF を中心
4 万人満員復帰戦
基本フォーメーション 4-2-3-1 — 香川真司 OMF を中心とした構造
セレッソ大阪の現代戦術は 4-2-3-1 ベース。2024 年 1 月に香川真司が凱旋復帰してから、「香川を OMF(トップ下)に置き、その創造性を最大化する」構造が基本形となった。守備時には 4-4-2 にコンパクト化、攻撃時には香川を頂点とした 「ダイヤモンド型攻撃陣」を形成する。

北野 ― 香川 ― クルークス
清武 ― 田中
舩木 鳥海 進藤 毎熊
キム・ジンヒョン
セレッソ戦術の最大の特徴は 「個の創造性を組織で支える」哲学。香川真司(OMF)と清武弘嗣(CMF、リトリート時)の頭脳コンビが、4-2-3-1 の中央を完全に支配する。「日本人選手の技術力を最大化する」セレッソ独自のサッカー哲学が、現代では 「テクニカル × 経験豊富」な香川・清武の組み合わせで結実する。
香川真司凱旋復帰 — クラブ史的瞬間と戦術への影響
2024 年 1 月、香川真司(当時 34 歳)がセレッソ大阪に凱旋復帰した瞬間は、日本サッカー界全体に大きな衝撃を与えた。2010 年にドルトムント移籍する前まで在籍した 「育ての親」クラブに、14 年ぶりに帰国。復帰戦のヤンマースタジアム長居には 4 万人を超える満員のサポーターが押し寄せ、「セレッソに香川真司が帰ってきた」歴史的瞬間を見届けた。
香川復帰の戦術的影響は計り知れない:
- OMF(トップ下)のポジショナル支配=相手 CB と DMF の間で「ライン間」のスペースを支配
- 創造的なスルーパス=レオ・セアラ・北野・クルークスの裏抜けへの絶妙な配球
- ドリブル突破=相手 DF を引き付けて味方にスペースを作る
- セットプレー精度= FK・CK の質を一段引き上げる
- 若手選手への指導力=北野颯太等の若手育成に直接影響
比較のポイントを押さえる
記事で整理したポイントを踏まえて、比べやすい候補の一つを確認できます。
香川 × 清武 — 「ベテラン頭脳コンビ」
セレッソ大阪の現代攻撃の核は 香川真司(36 歳)と清武弘嗣(36 歳)の「ベテラン頭脳コンビ」。両者ともにセレッソアカデミー出身で、欧州経験豊富な日本代表クラスの司令塔。
| 選手 | キャリア | セレッソでの役割 |
|---|---|---|
| 香川真司 | セレッソ → ドルトムント → マンU → ベシクタシュ → PAOK → 凱旋復帰 | OMF(トップ下)、攻撃の絶対的司令塔 |
| 清武弘嗣 | セレッソ → ハノーファー → セビージャ → 凱旋復帰 | CMF / 攻撃的 MF、香川との連動・セットプレー |
両者の共通点は 「テクニックと判断力の高さ」。香川は ボックス内への侵入に強く、清武は 後方からのロングパス+セットプレーに強い、と 役割が補完的。「2 人の同時起用」がセレッソの攻撃の最大の武器となっている。
桜のアカデミー — 日本サッカー輩出工場
セレッソ大阪の戦術的アイデンティティを支えるのが 「桜のアカデミー」。日本サッカー史でも稀有な、世界水準の選手を多数輩出した育成系統として、現代も世界に評価される。
- 香川真司(2006 加入 → 2010 ドルトムント → 2014 マンU → 凱旋復帰)
- 南野拓実(U-15 アカデミー → ザルツブルク → リバプール → モナコ)
- 清武弘嗣(2009 加入 → ハノーファー → セビージャ → 凱旋復帰)
- 乾貴士(セレッソ → ボーフム → フランクフルト → エイバル → ベティス)
- 柿谷曜一朗(ユース昇格、長期エース)
- 山口蛍(アカデミー → 現ヴィッセル神戸キャプテン)
- 家長昭博(短期間在籍、現川崎レジェンド)
桜のアカデミーの哲学は 「テクニカル&クリエイティブ」。パス&ムーブ、ボールタッチの質、創造性を重視する独自の育成方針で、「日本サッカー史でも稀有な、世界水準の創造的選手育成」を実現してきた。2024 年現役世代の北野颯太(FW、若手)等にも、この哲学が継承されている。
2017 年二冠 — クラブ史最大の偉業
セレッソ大阪のクラブ史最大の偉業は 2017 シーズンの天皇杯+ J リーグカップの二冠達成。ユン・ジョンファン監督(韓国、元クラブ DF)下のセレッソは、清武弘嗣の凱旋復帰、柿谷曜一朗、杉本健勇、山口蛍(当時キャプテン)、ソウザらの完成度の高いスカッドで、J リーグカップ(vs 川崎 1-0)+天皇杯(vs 横浜 FM 2-1)の二冠を達成した。
この二冠は 「J リーグ参入後 23 年での初タイトル+同年二冠」という遅咲きの成功劇。2017 年は J1 リーグ 3 位(クラブ史最高位タイ)でフィニッシュ、2018 年 ACL 出場権を獲得、続く 2018 ACL では 準決勝進出という現代日本クラブの好成績を達成。「セレッソ黄金期」として現代も愛される時代。
レオ・セアラ × 北野颯太 — 香川を支える攻撃陣
CF の レオ・セアラ(ブラジル人、グレミオ・ボタフォゴ経由)は、「長身ターゲット+決定力」の万能型 FW として、香川真司の創造性を確実にゴールに結びつける。J1 得点ランク上位常連の信頼性の高い得点源。
若手の 北野颯太(21 歳、アカデミー出身、U-23 代表級)は、「次世代の柿谷・南野候補」として注目される。香川真司から直接指導を受ける環境で急成長中、両 WG(クルークス・北野等)が 「香川のスルーパスを得点に結びつける」のがセレッソ攻撃の理想形。
守備の安定 — キム・ジンヒョン × 鳥海晃司
セレッソ大阪の守備の絶対的核は キム・ジンヒョン(GK、38 歳、加入 16 年目)。韓国代表 40 試合出場のレジェンド GK で、「セレッソの永遠の守護神」として現代も正 GK を続けている。シュートストップ+ビルドアップ参加の両面で、香川・清武の創造的サッカーを後方から支える。
CB は 鳥海晃司(29 歳、キャプテン)と進藤亮佑(29 歳)のコンビが基本。両者とも 長身モダン CBとして、対人+空中戦+ビルドアップに優れる。毎熊晟矢(RB、日本代表 7 試合)の攻撃参加と 舩木翔(LB、アカデミー出身)のクロス精度で、サイドアタックも武器となっている。
関西ダービー — vs ガンバ大阪の戦術対決
セレッソ大阪のシーズン最重要試合は 「大阪ダービー(vs ガンバ大阪)」。両クラブの戦術対比は 「J リーグ最も興味深い戦術対決の 1 つ」。
| 項目 | セレッソ大阪 | ガンバ大阪 |
|---|---|---|
| 基本フォーメーション | 4-2-3-1(香川 OMF 中心) | 4-3-3(スペイン式) |
| 戦術哲学 | 個の創造性+組織サポート | ポジショナルプレー徹底 |
| アカデミー輩出 | 香川・南野・清武・乾 | 堂安・中村敬斗・井手口 |
| 監督 | 新体制(2025-) | ポヤトス(スペイン) |
| 強み | 香川 OMF の創造性 | 外国人指揮官の体系 |
大阪ダービーは 「セレッソの個の創造性 vs ガンバの体系的ポゼッション」という戦術対決で、年間 2-4 試合の対戦は両クラブのチケット争奪戦が必至。「香川 vs ポヤトス戦術」の対立軸が、現代の関西サッカー文化の中心テーマとなっている。
2025-26 セレッソ大阪の戦術キーチェック 5 選
- 香川真司 OMF 中心の 4-2-3-1 — 凱旋復帰のレジェンドが攻撃の絶対的核
- 香川 × 清武の「ベテラン頭脳コンビ」 — テクニック × 経験の補完的役割
- レオ・セアラの決定力 — 香川の創造性を確実にゴールへ
- キム・ジンヒョン 16 年目のレジェンド GK — 守備の絶対的安定
- 桜のアカデミー継承 — 北野颯太の次世代エース候補が台頭
2025-26 戦術課題と ACL Elite 圏入りへの挑戦
2025-26 シーズンの戦術課題は 「ACL Elite 圏入り(J1 3 位以内)」と 「主要タイトル奪取」。2017 年二冠から 8 年、セレッソ大阪は 「タイトルから遠ざかった期間」を経験している。香川真司凱旋復帰の 戦術的影響が、結果として現れるかが 2025-26 シーズンの最大の見どころ。
「個の創造性を組織で活かす」セレッソ独自のサッカー哲学は、現代日本サッカーの戦術トレンド(川崎の組織連動/ガンバのスペイン式/神戸の縦速攻)と 明確に異なる方向性を持つ。「香川真司というスーパースターを中心に据えた現代型サッカー」が、どこまで通用するかが日本サッカー界全体の戦術議論にも影響する重要シーズン。
執筆: SportsPulse 編集部 / 公開: 2026-05-14
