2022年12月、カタールW杯ラウンド16。日本代表はクロアチアにPK戦の末に敗退した。試合後、主将の吉田麻也は涙をこらえながらインタビューに応じた。
その言葉は、勝利の喜びでも、敗退への怒りでもなかった。「多くの子どもたちが、この試合を見てサッカーに夢を馳せてくれることを期待しています」という、次の世代への言葉だった。
この記事では、あの夜の吉田の言葉を丁寧に振り返ります。子どもと一緒に読んでもらえると嬉しいです。
まず事実
- 日時:2022年12月5日(現地時間)
- 試合:FIFA カタールW杯 ラウンド16 日本 vs クロアチア
- 結果:1-1(延長戦込み)、PK戦の末日本が敗退
- インタビュー:試合直後のフラッシュインタビュー
- 出典:Goal.com 日本(2022年12月6日)
あの夜の背景:日本代表の立場
カタールW杯のグループリーグで、日本代表はドイツ、スペインという強豪を相次いで破った。「ジャイアントキリング」として世界中から注目され、日本中が沸いた大会だった。
その勢いでラウンド16に進み、クロアチアと対戦。延長を含め1-1で決着がつかず、PK戦の末に敗退した。2大会連続でベスト16止まりという結果だった。
吉田麻也は、この大会の主将として長年「この壁を破る」ために準備してきた選手の一人だった。当時34歳。おそらくW杯での戦いはこれが最後になると、本人も感じていたはずだ。
吉田麻也の言葉
試合直後、吉田は涙をこらえながらフラッシュインタビューに応じた。まずチームへの感謝を口にした。
「みんなに感謝したいです。スタッフもチームメイトも、ファンの皆さんも、本当にありがとうございました」
そして4年間の歩みを振り返った。
「毎日、この壁を破るために4年間、いろんなものを取り入れてチャレンジしてやってきたつもりなんですけど、結果が最後に出なくて悔しいですね……」
そして最後に、次の世代へ向けて言葉を向けた。
「多くの子どもたちがこの試合を見て、サッカーに夢を馳せて、ときめいて、またサッカー選手になりたいと思う子たちが増えて、その子たちがいずれW杯に出て、この壁を破ってくれることを期待していますし、自分も日本の成長の一端を担えていたのなら嬉しいです。これからもそれは続いていくと思うので、どんな形であれ貢献したいと思います」
(引用出典:Goal.com 日本、2022年12月6日)
この言葉のポイント
「壁を破ってくれることを期待している」
吉田は、自分たちが壁を破れなかったことを嘆かない。「次の世代が破ってくれる」という未来への信頼として語っている。
悔しさと希望が同じ言葉に共存している
「結果が出なくて悔しい」と「子どもたちへの期待」が、同じ夜の言葉に並んでいる。悔しさを押さえながら、それでも前を向く言葉を選んでいる。
主将が語ったのは自分の話ではなかった
自分の成績や評価ではなく、「日本の成長の一端を担えていたなら嬉しい」という言い方をしている。主語がいつの間にか「日本」「子どもたち」になっている。
親子で話したい問い
- この試合の後、吉田麻也はどんな気持ちだったと思う?
- 負けた後でも「次の世代のために」と考えるって、どういうことだと思う?
- スポーツで負けたとき、自分はどうしたい?
- 自分が大切にしていることを、誰かに「引き継いでほしい」と思ったことはある?
出典・参考記事
本記事の引用はすべて以下の記事に基づいています。
- 「日本代表主将、吉田麻也は涙こらえ『子どもたちがこの試合を見て、サッカーに夢を馳せ、いずれこの壁を…』」(Goal.com 日本、2022年12月6日)
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執筆:SportsPulse 編集部
