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野球

MLBドラフトの仕組み|完全ウェーバー・マイナーリーグ・NPBとの違い

MLBドラフトの仕組み|SportsPulse
ysakagawa
最終更新: 2026年2月23日
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SPORTS NEWS
📅 2026年2月23日 公開|🔄 2026年2月23日 04:38 更新
MLBドラフトの仕組み|SportsPulse

MLBドラフトとは

MLBドラフト(Major League Baseball First-Year Player Draft)は、毎年6月から7月にかけて行われるメジャーリーグの新人選手指名会議です。全30球団が、アメリカの高校生・大学生、およびカナダやプエルトリコなどの選手を指名します。NPBのドラフトとは制度設計が大きく異なり、その違いを理解することで両国の野球文化の特徴が見えてきます。

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完全ウェーバー方式

MLBドラフトの最大の特徴は、全ラウンドが「完全ウェーバー方式」で行われることです。前年のリーグ成績が最も悪いチームから順に指名権が与えられ、抽選はありません。この制度により、弱いチームが有望な若手を優先的に獲得でき、リーグ全体の戦力均衡が促進されます。

指名は最大20ラウンドにわたり行われ(2022年以降に短縮)、1球団あたり最大20名の選手を指名できます。以前は40ラウンド以上あった時代もあり、ドラフト全体で600名以上の選手が指名されます。

NPBドラフトとの主な違い

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指名方式:NPBは1巡目が抽選方式ですが、MLBは全ラウンドが完全ウェーバーです。MLBでは「くじ引きドラマ」はなく、代わりに「どの球団がどの順番で誰を選ぶか」という戦略的駆け引きが最大の見どころになります。

指名対象:NPBは高校生・大学生・社会人・独立リーグ選手が対象ですが、MLBはアメリカ国内の高校生・大学生が中心です。海外(日本・キューバ・ドミニカなど)の選手はドラフト対象外で、国際フリーエージェントとして契約します。

契約金:MLBにはドラフト全体で使える「ボーナスプール」の上限があり、各指名順位に推奨契約金額(スロットバリュー)が設定されています。上位指名の選手には数百万ドル(数億円)の契約金が支払われますが、プール全体の上限を超えるとペナルティが課されます。NPBでは契約金の上限が事実上撤廃されており、1位指名選手には1億円程度の契約金が標準です。

育成ルート:MLBでは指名後、ほぼ全ての選手がマイナーリーグ(ルーキー級→A→AA→AAA)を経てメジャー昇格を目指します。NPBでは1位指名の即戦力選手が開幕一軍入りすることも珍しくありません。

⚾ 野球の豆知識

MLBってどんなリーグ?

アメリカのプロ野球リーグ。30球団がアメリカン・リーグとナショナル・リーグに分かれて戦う。

大谷翔平の影響

投打二刀流で世界を驚かせた。MLBの歴史を変えた日本人選手として記録を更新中。

伝説の名場面

2023年WBC決勝、大谷がトラウトを三振に打ち取り日本優勝。野球史上最高のドラマ。

ドラフトロッタリーの導入(2023年〜)

2023年シーズンから、MLBは「ドラフトロッタリー」を導入しました。これは、わざと負けて上位指名権を得る「タンキング」を防止するための新制度です。成績下位6チームを対象にくじ引きを行い、上位3つの指名順位を決定します。残りの順位は成績順のウェーバーで確定します。この制度により、故意の低迷に対する抑止力が生まれました。

MLBドラフトの歴史的指名

1965年 リック・マンデー(全体1位):MLBドラフト史上初の全体1位指名選手。アスレチックスが獲得しました。

1993年 アレックス・ロドリゲス(全体1位):高校生としてマリナーズに1位指名され、史上最高の遊撃手の一人に成長。後にヤンキースで活躍しました。

2009年 スティーブン・ストラスバーグ(全体1位):大学時代に「史上最高のドラフト候補」と評され、ナショナルズが指名。メジャーデビュー戦で14奪三振を記録する衝撃デビューを飾りました。

2011年 ゲリット・コール(全体1位):パイレーツが指名した右腕は、後にアストロズ、ヤンキースでサイ・ヤング賞候補に名を連ねるエースに成長しました。

2015年 ダニスビー・スワンソン(全体1位):ダイヤモンドバックスが指名後、ブレーブスにトレード。2021年のワールドシリーズ制覇に貢献しました。

マイナーリーグという育成の世界

MLBドラフトで指名された選手のほとんどは、まずマイナーリーグでプレーします。マイナーリーグはルーキーリーグ、シングルA、ハイA、ダブルA(AA)、トリプルA(AAA)の5段階に分かれ、選手は各レベルで実力を証明しながらメジャー昇格を目指します。

ドラフト1巡目で指名された選手でも、メジャーに到達するまで2〜4年かかるのが一般的です。高校生は5年以上かかることもあり、大学生の方が早くメジャーに到達する傾向があります。一方で、ドラフト上位指名でもメジャーに上がれない選手も少なくなく、「ドラフトバスト」(期待外れ)は各球団のスカウト部門にとって常に避けたいリスクです。

国際アマチュアフリーエージェント

MLBドラフトの対象外となる海外の選手は、「国際アマチュアフリーエージェント(IFA)」として16歳から契約可能です。ドミニカ共和国、ベネズエラ、キューバなどの有望選手は、このルートでMLB球団と契約します。各球団にはIFA契約金の上限(ボーナスプール)が設定されており、この枠をどう配分するかも重要な戦略です。日本人選手がMLBに移籍する場合は、ポスティングシステムやFA制度を利用するため、ドラフトとは異なるルートになります。

NPBとMLBドラフトの未来

両国のドラフト制度は、それぞれの課題に向き合いながら進化を続けています。NPBでは完全ウェーバー制の導入議論、MLBではドラフトロッタリーの効果検証や国際ドラフトの創設議論が進行中です。また、データ分析の高度化により、スカウティングの手法そのものが変革期を迎えています。日米両国の制度を比較することで、プロ野球の新人獲得システムの多様性と奥深さが見えてくるでしょう。

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