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ノッティンガム・フォレスト 2025-26 完全ガイド|Clough 1978-80 欧州CC 連覇の伝説「The Tricky Trees」161年史

投稿日:2026年04月26日 約17分で読める 初心者向け
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  • SportsPulse オリジナルインフォグラフィック | Photo composite by SportsPulse 1865 年創設、世界 2 番目のプロ
ノッティンガム・フォレスト 2025-26 ガイド

SportsPulse オリジナルインフォグラフィック | Photo composite by SportsPulse
1865 年創設、世界 2 番目のプロサッカークラブ・ノッティンガム・フォレストは、英国フットボール史上最大の奇跡を体験したクラブだ。1975 年に Brian Clough 監督が就任、当時 2 部にいたクラブを 1977-78 シーズンに First Division 制覇、続く 1978-79 / 1979-80 シーズンに UEFA チャンピオンズカップ(現 UCL)連覇という、現代でも考えられない偉業を達成した。1999 年の降格以降は長い暗黒期を経験、2017 年に Evangelos Marinakis(Olympiacos オーナー)が買収、2022 年に 23 年ぶり PL 復帰。Nuno 体制で 2024-25 PL 7 位を経た後、2025 年 9 月に Spurs Europa League 制覇監督 Ange Postecoglouが招聘された。本記事ではこの “Tricky Trees” の 161 年史を、Clough 黄金期とともに完全ガイドする。
2冠欧州チャンピオンズカップ
1978-79 / 1979-80(連覇)
1冠First Division 優勝
1977-78(昇格 1 年目)
30,332
City Ground
Trent 川沿い、1898 開場
1865
クラブ創設
世界 2 番目のプロサッカークラブ
1979-80
欧州 CC 連覇
Brian Clough 黄金期
2022
23 年ぶり PL 復帰
Marinakis 体制で復活

クラブ史と “Tricky Trees” — 1865 創設からの 161 年

Nottingham Forest Football Club は 1865 年に Nottingham 市内のシニア野球クラブから派生して創設された。同じ Nottingham 市にある Notts County(1862 年創設、世界最古のプロサッカークラブ)に次いで 世界で 2 番目に古いプロサッカークラブとして、英国フットボール史の起源そのものを担っている。本拠地は Trent 川沿いの City Ground(1898 年開場、収容能力 30,332 席)で、Notts County のホーム Meadow Lane と Trent 川を挟んで対峙する独特の地理的構造を持つ。

クラブカラーは 「Garibaldi Red(ガリバルディ・レッド)」と呼ばれる深紅。1865 年のクラブ創設時、当時のイタリア統一運動指導者 Giuseppe Garibaldiがイギリスを訪問した直後で、彼の “Red Shirts(赤シャツ隊)” にちなんでカラーを採用したという伝承がある。ニックネームは 「The Tricky Trees(巧みな木々)」「The Reds」「Forest」。クラブのアンセム「Mull of Kintyre」(Paul McCartney 作)は試合前に必ず歌われる。

クラブ史を語るうえで欠かせない事実は、サッカー界で初めての多くの “First” を持つ歴史。1878 年に 世界初のシンガード(脛当て)を使用、1891 年に 世界初のクロスバー導入、1924 年に 世界初のホームジャージのナンバリング導入など、現代サッカーの基礎を築いたパイオニアクラブのひとつだ。

Brian Clough 18 年体制 1975-1993 と奇跡の物語

ブライアン・クラフ(Brian Clough、1935-2004)は、英国フットボール史上最も偉大な監督のひとり。Derby County で 1971-72 First Division 制覇を達成した後、Leeds United で 44 日で解任という挫折を経験、1975 年 1 月に当時 2 部の Nottingham Forest 監督に就任した。アシスタントの Peter Taylor との「Clough-Taylor 二人三脚」は、英国フットボール界のレジェンドペアとして永遠に語り継がれている。

Clough の特徴は 「カリスマ的指導力+シンプルな戦術+徹底的な規律」。選手の自信を引き出す才能、メディアでの率直な発言(ある意味の暴言含む)、勝利への執念で「Old Big ‘Ead(古き大ぼら吹き)」と自称した。彼の名言「“I wouldn’t say I was the best manager in the business, but I was in the top one.”(自分が業界最高の監督とは言わないが、トップ 1 には入っていた)」は英国フットボール史の名場面のひとつ。

1977-78 First Division 制覇と 1979-80 欧州 CC 連覇

Clough 体制の Forest は、1975 年就任時に 2 部 13 位だったクラブを、わずか 3 年で英国王者へ押し上げた。1976-77 シーズンに 2 部優勝+ First Division 昇格、続く 1977-78 シーズンに昇格 1 年目で First Division 制覇。これは英国フットボール史上 「3 度目の昇格直後優勝」という、20 世紀において Preston North End(1888-89)、Ipswich Town(1961-62)に次ぐ偉業だった。

続く 1978-79 シーズンに UEFA Champions Cup(欧州チャンピオンズカップ、現 UCL)に初参戦ラウンド 1 で当時の欧州王者 Liverpool を 2-0(合計)で撃破するという衝撃のスタートを切り、その後 Köln、Grasshoppers などを次々と倒して決勝進出。1979 年 5 月 30 日、ミュンヘン Olympiastadion で対 Malmö FF(スウェーデン)戦に 1-0 で勝利、Trevor Francis の決勝点でクラブ史上初の欧州制覇を達成した。

続く 1979-80 シーズンに 2 連覇を達成。1980 年 5 月 28 日、マドリード Santiago Bernabéu Stadium で対 Hamburger SV(西ドイツ)戦を 1-0 で制し、John Robertson の決勝点で連覇を実現した。英国クラブとして欧州チャンピオンズカップを連覇した史上 2 番目のクラブ(Liverpool 1977-78 に次ぐ)として、Forest の名は永遠にフットボール史に刻まれた。

Trevor Francis £1m 移籍 — 英国フットボール史を変えた瞬間:1979 年 2 月、Forest は Birmingham City から Trevor Francis を £1,150,500(実質 100 万ポンド + 諸経費)で獲得。これは 英国フットボール史上初の £100 万移籍で、欧州フットボール史でも重要な転換点となった。Francis は同年の 1979 年 5 月、ミュンヘンの UCL 決勝で 決勝点となるヘディングシュートを決め、移籍金の元を即座に取った。

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1990 年代後半の没落と 23 年の Championship 期

Clough は 1993 年 5 月に 18 年間の指揮を勇退。その直後の 1992-93 シーズンに Premier League 発足 1 年目に降格、その後復帰と降格を繰り返し、1999 年に最終的に PL から完全離脱。以降 2022 年まで実に 23 年間、Championship(2 部)以下に滞在するという、Clough 黄金期からは想像できない長い暗黒期に入った。クラブの財政も悪化し、何度かオーナー交代を経験する不安定期が続いた。

この 23 年間で Stuart Pearce のクラブ・レジェンド時代(左 SB / Captain Fantastic)Sean Dyche などの監督経験2007 年に 3 部(League One)まで降格するという屈辱期も含まれる。だが Forest サポーターは決して見捨てず、City Ground は常に 25,000 人以上の動員を維持し続けた。

Marinakis 2017 買収と 2022 PL 復帰

2017 年 5 月、ギリシャの海運業界の大富豪 Evangelos Marinakis(Olympiacos オーナー、海運業 Capital Maritime)が Forest を買収。Marinakis は ギリシャ Olympiacos と Portuguese Rio Ave も所有する “マルチクラブ・オーナー” で、Forest 買収後は 同じ Marinakis 系列クラブ内の選手交流を戦略の中心に据えた。

Marinakis 体制下、Aitor Karanka → Martin O’Neill → Sabri Lamouchi → Chris Hughton → Steve Cooperと監督を交代しながら段階的に競争力を構築。2021-22 シーズンに Steve Cooper 監督下で Championship 4 位フィニッシュ、プレーオフ決勝で Huddersfield Town を 1-0 で破り、23 年ぶり PL 復帰を達成した。これは Wembley での Brennan Johnson(後に Spurs へ移籍、2024-25 EL 決勝得点者)の決勝弾という、感動的な瞬間だった。

2022-23 PL 復帰シーズンは 夏に 30 人以上の補強という史上最大の “リシャッフル” を実施、何とか PL 残留を確保。続く 2023-24 シーズンに Nuno Espírito Santo(ポルトガル、12月就任)が監督に就任、PL 17 位で残留した。2024-25 シーズンは PL 7 位(65 pt)と大躍進、Conference League 出場権を獲得した。

Postecoglou 2025 招聘と再建

2025 年 9 月、Nottingham Forest は Nuno を成績不振を理由に解任、後任に Ange Postecoglou(オーストラリア / ギリシャ系、1965 年生)を招聘した。Postecoglou は同年 5 月に Tottenham Hotspur で Europa League 17 年無冠破る制覇を達成した直後、PL 17 位の不振で 6 月に解任されたばかり。Marinakis(ギリシャ系)と Postecoglou(ギリシャ系)の文化的親和性が招聘の背景にあったとされる。

Postecoglou は Yokohama F.Marinos(J リーグ 2019 制覇)→ Celtic(SPFL 2 連覇)→ Spurs(EL 2024-25 制覇)と 各リーグで初年度から結果を出す実績を持つ。Forest では 「アタッキングフットボール」の戦術 — 4-3-3 ハイライン + 後方ビルドアップ + 両 WG のカットイン — を持ち込み、残留争いから上位復帰への再建を目指している。

2025-26 主力ロスター(10名)

モーガン・ギブス=ホワイト #10
OMF / CMF(イングランド / 26歳)
2022 Wolves から £42.5m / クラブ記録。視野とパス、創造性で攻撃の起点、イングランド代表入り。
クリス・ウッド #11
CF(ニュージーランド / 34歳)
2024/1 Newcastle から加入、ニュージーランド代表エース。ボックス内決定力、PL 2024-25 で 20G 超を記録。
カラム・ハドソン・オドイ #14
LW / RW(イングランド / 25歳)
2023 Chelsea から加入、再生プロジェクトの象徴。爆発的スピードと突破力で両サイドの主役。
エリオット・アンダーソン #8
CMF / OMF(イングランド / 23歳)
2024 Newcastle から £35m で加入、若き才能。中盤の運動量と縦パス、イングランド U-21 主軸。
ムリリョ #40
CB(ブラジル / 23歳)
2023 Corinthians から £14m で加入。左 CB として対人+ビルドアップ参加、ブラジル代表候補。
ニコラス・ドミンゲス #28
DMF / CMF(アルゼンチン / 27歳)
2023 Bologna から加入。フィジカル+ボール奪取で中盤の核、アルゼンチン代表候補。
タイウォ・アウォニイ #9
CF(ナイジェリア / 28歳)
2022 Union Berlin から加入。Wood とのローテーション要員、ナイジェリア代表 CF。
ライアン・イェーツ #22 (C)
DMF / CMF(イングランド / 28歳 / キャプテン)
アカデミー出身、クラブ史上最長 Captain。中盤の守備+運動量で精神的支柱。
ニール・ウィリアムズ #3
LB / LWB(ウェールズ / 24歳)
2022 Fulham から加入。攻撃時の縦突破と守備時のリカバリー、ウェールズ代表 SB。
マッツ・セルス #1
GK(ベルギー / 33歳)
2024 Strasbourg から加入。シュートストップとビルドアップ参加で安定感、Marinakis 系列の輸入。

PL 順位推移と主要タイトルの系譜

シーズン 順位 勝点 監督 備考
1977-78 優勝 Clough First Division 制覇 / 昇格 1 年目
1978-79 2位 Clough 欧州 CC 制覇 vs Malmö 1-0
1979-80 5位 Clough 欧州 CC 連覇 vs Hamburg 1-0
1998-99 20位 30pt Bassett PL から最終離脱、長い暗黒期へ
2007 (3部) League One(3 部)まで降格の屈辱
2021-22 (Champ.) 4位 Cooper プレーオフ優勝で 23 年ぶり PL 復帰
2024-25 7位 65pt Nuno Nuno 体制で大躍進、Conference 出場
2025-26 16位(5月時点) 42pt Nuno → Postecoglou 残留争い、Postecoglou 9 月就任

City Ground 観戦ガイド

City Ground は 1898 年 9 月開場、収容能力 30,332 席のスタジアム。Trent 川の南岸、Nottingham 市中心部から徒歩約 20 分の距離に位置し、同じ Trent 川を挟んで Notts County の Meadow Lane(約 280m)と隣接する。世界で最も近接する 2 つのプロフットボールスタジアムとして、ギネス記録に登録されている。

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アクセスは Nottingham 駅から徒歩 20 分 / 専用シャトルバス。試合チケットは クラブ公式(nottinghamforest.co.uk)と Forest Family経由が基本。スタジアム周辺の Trent 川沿いには 「The Trent Bridge Inn」などの伝統的パブが集まり、試合前後の散策と組み合わせて楽しめる。Trent 川クルーズも観光名物だ。

サポーター文化と Notts County 対決

フォレストのサポーターは 「Tricky Trees」「The Reds」「Forest Family」と呼ばれる。コアサポーターは The Trent End(南スタンド)に集結し、独自のチャント文化で City Ground を熱狂で包む。クラブのアンセム 「Mull of Kintyre」は Paul McCartney 作の楽曲、試合前に必ず歌われる伝統的な曲だ。

伝統的なライバルは Derby County との「East Midlands Derby」(Brian Clough の前職クラブ同士の対決)、そして同じ Nottingham 市の Notts County との “Bridges Derby”(Trent 川の橋を挟む両クラブの対決、現在 Notts County は EFL)。両ダービーが現在実現する機会は限られているが、伝統的な対立構造は今も維持されている。

2025-26 Nottingham Forest を語るうえでの5つのチェックポイント

  1. Postecoglou 体制の残留挑戦 — 9 月就任、PL 16 位からの脱出が最大課題。
  2. Marinakis マルチクラブ運営 — Olympiacos / Rio Ave との人材交流戦略。
  3. Brian Clough 遺産の継承 — 1979-80 欧州 CC 連覇の伝統を現代へどう繋ぐか。
  4. Wood × Gibbs-White × Hudson-Odoi の攻撃軸 — 2024-25 7 位達成の中核継続。
  5. 2025-26 UEFA Conference League 経験 — 国際大会での実績作り。

Nottingham Forest を深く楽しむためのおすすめアイテム

ノッティンガム・フォレスト 2025-26 公式ホームジャージ

Garibaldi Red。Gibbs-White #10 / Wood #11 / Yates #22 など主力選手の背番号入りも
Brian Clough 自伝・関連書

“Old Big ‘Ead”、Forest 18 年で欧州 CC 連覇を達成した伝説的監督の哲学
1979-80 欧州 CC 連覇記念書籍

Munich → Madrid 2 度の決勝、Trevor Francis 決勝点の伝説
Trevor Francis 関連書

英国フットボール史上初の £100 万移籍、1979 欧州 CC 決勝決勝点
Stuart Pearce 自伝・関連書

“Psycho”、Forest の Captain Fantastic、イングランド代表の伝説的 LB
Postecoglou 戦術書・関連書

“アタッキングフットボール” 革命の指揮官、Marinos → Celtic → Spurs → Forest
プレミアリーグ 2025-26 完全ガイドブック

全 20 クラブの戦力分析・順位予想・主力選手紹介を網羅
Nottingham 旅行ガイド

City Ground 観戦+ Sherwood Forest + Robin Hood Tour + Trent 川クルーズ
主な出典: Nottingham Forest FC 公式(nottinghamforest.co.uk)/ Premier League 公式(premierleague.com)/ UEFA 公式(uefa.com)/ Transfermarkt / The Athletic / クラブ公式年次レポート。本記事の数値・履歴は 2026年5月13日時点。

執筆: SportsPulse 編集部 / 更新: 2026-05-13

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