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W杯2026『特殊応援』大全|ノルウェーのバイキング・ローはなぜ世界を熱狂させるのか

投稿日:2026年06月23日 約10分で読める 初心者向け
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  • W杯2026『特殊応援』大全|ノルウェーのバイキング・ローはなぜ世界を熱狂させるのかの要点を短時間で把握できます。
  • サッカーの前提知識と戦術ポイントを切り分けて理解できます。
  • FIFAワールドカップ2026で話題のサポーター応援を一気に解説。ノルウェーのバイキング・ロー、アイスランドのサンダークラップ、セネガルの太鼓、アルゼンチンのム
執筆 SportsPulse編集部|最終更新 2026年6月23日|編集部レビュー済み編集方針 ›

FIFAワールドカップ2026 | サポーター文化

W杯2026「特殊応援」大全
ノルウェーのバイキング・ローはなぜ世界を熱狂させるのか

ピッチの外で生まれる、もう一つの名場面。参加国のユニークな応援を一気に解説

FIFAワールドカップ2026で、ピッチ上のゴールと同じくらい話題をさらっているのがスタンドの「応援」だ。なかでも世界中のSNSを席巻しているのが、ノルウェー・サポーターによる「バイキング・ロー(Ro!)」。日本時間6月23日に行われたセネガル戦でも、両国のサポーターがまったく異なるスタイルでスタジアムを揺らした。この記事では、ノルウェーのバイキング・ローを入り口に、W杯2026参加国の特徴的な応援・チャント・伝統を、ルーツとともに紹介する。

📌 この記事のポイント
  • ノルウェーの「バイキング・ロー」は、バイキング船を漕ぐ動作を模した応援。実はアイスランドの名物応援と「いとこ」のような関係にある
  • 応援には必ずルーツがある。映画、パーティーソング、民謡、学校文化──成り立ちを知ると観戦が何倍も面白くなる
  • セネガルの太鼓、アルゼンチンの大合唱、日本のスタンド清掃まで、W杯はサポーター文化の見本市でもある

まず一覧で ── W杯2026で話題の8つの応援

国・地域 応援の名前 どんな応援か ルーツ
🇳🇴 ノルウェー バイキング・ロー(Ro!) 太鼓2拍のあと、全員がオールを漕ぐ動作で「ロー!」 バイキング船の漕ぎ手。1994年の応援歌が下敷き
🇮🇸 アイスランド バイキング・サンダークラップ 頭上の手拍子を徐々に加速させ「フー!」 起源はスコットランド。2014年にアイスランドへ
🇸🇳 セネガル 12e Gaïndé(12番目のライオン) 太鼓・笛・全身ペイントでリズムを刻む 公式サポーター集団。「テランガのライオン」
🇦🇷 アルゼンチン ムチャチョス スタンド全体の大合唱(国歌的応援歌) 2003年のヒット曲に2021年の新しい歌詞
🇳🇱 オランダ リンクス・レヒツ(左右) 肩を組んで左に5回・右に5回ジャンプ 2015年のパーティーソング。EURO2024で定着
🇲🇽 メキシコ シエリート・リンド 「アイ アイ アイ アイ」の大合唱 1882年の国民的民謡
🇺🇸 アメリカ バログン・チャント シャキーラ「Waka Waka」の替え歌 開催国の新星F・バログンへの即席チャント
🇯🇵 日本 スタジアム清掃 試合後、ゴミ袋を手にスタンドを掃除 学校掃除の文化「立つ鳥跡を濁さず」

🇳🇴 ノルウェー「バイキング・ロー」── W杯2026最大のバズ

太鼓が2回鳴ると、何千人ものサポーターが一斉に船のオールを漕ぐような動作をしながら、野太い声で「ロー!」と叫ぶ。ノルウェー語の「Ro」は「漕げ」を意味し、バイキングのロングシップ(長船)を全員で漕ぎ進めるイメージそのものだ。スタンドが一隻の巨大なバイキング船になったかのような光景は、今大会を象徴するビジュアルになっている。

漕ぐ動作が国際的に注目されたのは最近だが、応援自体はノルウェーのファン文化と、1994年に発表された応援歌「Alt for Norge(ノルウェーのすべてを)」に根を持つ。この曲は、1938年以来となる初のW杯出場を祝って生まれたものだ。現在のスタイルはサポーターズグループ「Oljeberget」が今大会に向けて作り込み、今年オスロで行われたスイスとの親善試合でお披露目された。

エスカレーターでも漕ぐ
ノルウェーは1998年以来となるW杯出場。北米入りしてからは、スタジアムやファンゾーンだけでなく、ボストンやニューヨークの街なか・エスカレーターの上でも「漕ぐ」サポーターが続出。セネガル戦の前日にはニューヨークのタイムズスクエアを埋め尽くし、CBSニュースなど現地メディアにも大きく取り上げられた。バイキングのヘルメットや旗とともに、行く先々で名物になっている。

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🇮🇸 アイスランド「サンダークラップ」── 実はスコットランド生まれ

ノルウェーのバイキング・ローと並べて語られるのが、アイスランドの「バイキング・サンダークラップ」だ。サポーターが頭上で手を打ち、太鼓のリズムに合わせて手拍子を徐々に加速させ、最後に「フー!」と雄叫びを上げる。EURO2016、そしてロシアW杯2018で世界を驚かせた、あの応援である。

いかにも古代バイキングの戦の雄叫び……と思いきや、ルーツは意外にもスコットランドにある。スコットランドのクラブマザーウェルのサポーターが2013年ごろ、映画『300(スリーハンドレッド)』のスパルタ兵の場面に着想を得て始めたものだ。2014年、アイスランドのクラブストヤルナンがヨーロッパリーグでマザーウェルと対戦した際にこれを「持ち帰り」、アイスランド全土に広まった。アイスランド代表DFカリ・アルナソンも「EUROで初めて見た。それまで聞いたこともなかった」と語っているほど、歴史は浅い。応援は「伝統」ではなく、伝播して育つことを示す好例だ。

🇸🇳 セネガル「12e Gaïndé」── アフリカ屈指の陽気な太鼓

ノルウェーのセネガル戦の相手、「テランガ(おもてなし)のライオン」セネガルのサポーターも負けていない。公式サポーター集団「12e Gaïndé(12番目のライオン)」を中心に、太鼓・笛・旗・ダンスが渾然一体となった、アフリカでも屈指の陽気でリズミカルな応援を持ち込む。

象徴的なのが「セブン・レターズ」と呼ばれる7人組。胸と顔を白く塗り、緑のペイントでS・E・N・E・G・A・Lの1文字ずつを担い、国旗カラーのパンツとおそろいの帽子で並ぶ。試合は勝ち負けである以前に、音楽とコミュニティと誇りの祝祭──それがセネガル流だ。なお今大会では、ビザの問題で渡航できず母国から声援を送るファンも多いと報じられている。

🇦🇷 アルゼンチン「ムチャチョス」── メッシが愛した大合唱

スタンドが一つの声になる応援といえば、アルゼンチンの「ムチャチョス」。メロディは、ロックバンドラ・モスカが2003年に放ったヒット曲「Muchachos esta noche me emborracho」から。これに2021年、当時30歳の教師フェルナンド・ロメロが新しい歌詞を付けたことで、代表を象徴する応援歌になった。

歌詞には、マルビナス(フォークランド)で散った若者たち、「天国から見守るマラドーナ」、そしてメッシへの願いが込められている。ロメロは「メッシとマラドーナを比べ続けるのをやめたかった。二人とも我々のものだ」と語る。2022年カタール大会の優勝を後押ししたこの歌を、メッシ自身が「一番好きなチャント」と公言した。「Vamos Vamos Argentina(行け、行け、アルゼンチン)」と並ぶ、代表の魂だ。

🇳🇱 オランダ「リンクス・レヒツ」── 左右に跳ぶパーティー

オランダの「リンクス・レヒツ(Links Rechts=左右)」は、とにかく簡単で楽しい。隣の人と肩を組み、左に5回、右に5回ジャンプするだけ。スタンド全体が波打つように左右に揺れ、一瞬でパーティー会場になる。

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原曲はオランダのパーティーバンドSnollebollekes(スノレボレケス)が2015年に発表した曲。元々はサッカーとは無関係の、「みんなで踊って盛り上がろう」という内容だが、EURO2024でオランダ・サポーターが使い始めて一気に代表の定番に。W杯2026では、オランダ代表のレジェンドクラレンス・セードルフが、初戦・日本戦の前にファンの先頭でこの「左右」を煽る姿が話題になった。

🇲🇽 メキシコ「シエリート・リンド」& 🇺🇸 アメリカの即席チャント

開催国のひとつメキシコの代名詞は、1882年の民謡「シエリート・リンド(Cielito Lindo)」。「アイ アイ アイ アイ」の一節を数万人で歌い上げる光景は、メキシコ代表戦の風物詩だ。100年以上前の歌が、いまも代表の非公式アンセムとしてスタジアムに響く。

一方、同じ開催国のアメリカでは、今大会の新しい応援が生まれた。ブレイク中のFWフォラリン・バログンへのチャントだ。シャキーラの名曲「Waka Waka」の替え歌で、「……Balogun, he scores again, we stole him from England(バログン、また決めた、イングランドから奪ってきた)」と、イングランド出身の彼を称える遊び心たっぷりの一曲。応援がその場で生まれ、育っていく瞬間を見せてくれる。

🇯🇵 日本「スタジアム清掃」── 世界が称える“応援”のかたち

声でも動作でもない、もう一つの日本流「応援」がある。試合終了の笛が鳴ると、サムライブルーのサポーターは出口に殺到せず、青いゴミ袋を手にスタンドを掃除し始める。今大会でも、オランダと2-2で引き分けたアーリントンや、チュニジアに勝った試合のあと、自分たちの席を丁寧に片づける姿が世界中で称賛された。

ルーツは「学校掃除」
この習慣が世界の目に触れたのは1998年フランス大会から。背景にあるのは、日本の子どもが幼い頃から教室や廊下を自分たちで掃除する文化だ。「立つ鳥跡を濁さず」──来たときよりも美しく、という価値観が、勝敗に関係なく自然に表れる。派手さはないが、これも立派に世界へ伝わった日本の“応援文化”である。

まとめ ── 応援は「もう一つの代表チーム」

バイキング船を漕ぐノルウェー、雄叫びを上げるアイスランド、太鼓で踊るセネガル、大合唱のアルゼンチン、左右に跳ぶオランダ、100年の民謡を歌うメキシコ、その場でチャントを作るアメリカ、そして黙々と掃除する日本。応援のかたちは国の数だけあり、そのどれにも歴史・音楽・文化のルーツが宿っている。試合のスコアだけでなく、スタンドに目を向けると、W杯はもっと豊かに見えてくる。次の試合は、ぜひ「12人目の選手」たちにも注目してみてほしい。

出典・参考
Football Ground Guide「The story and history behind Norway fans’ viral “Ro!” chant」(2026)/Yahoo Sports「2026 World Cup: best chants and traditions」/The Irish Times・FIFA・SI「Iceland Viking thunderclap origin」/Matador Network「The 7 Team Chants to Know」/OneFootball・HITC「What is ‘Links Rechts’?」/Goal.com・ESPN・CNN「Muchachos」/ESPN・Nikkei Asia「Why do Japan fans clean the stadium」/France24(セネガル)。公開情報と編集部レビューをもとに構成しています。

執筆: SportsPulse 編集部 / 公開: 2026-06-23

最終更新日: 2026年6月23日 | 編集方針

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📅 更新履歴
日付変更内容
2026年6月23日初回公開
✅ ファクト再検証

最終検証日:2026年6月23日

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