「ルヴァンカップって、リーグ戦とは違うの?」「なんでJ3のクラブがJ1のクラブと当たっているの?」
Jリーグを見はじめると、9月から10月にかけて必ずぶつかる疑問です。いつものリーグ戦の順位表には出てこない試合が、平日の夜に急に始まる。しかも対戦相手のカテゴリがバラバラ。テレビ欄には「1stラウンド1回戦」という、聞き慣れない言葉が並んでいます。
この記事は、その入口をまるごと引き受けるためのものです。JリーグYBCルヴァンカップとはどういう大会なのかを、Jリーグ公式が発表している大会要項だけを使って整理し、あわせて2026年9月9日(水)に行われた1stラウンド1回戦・全7カードの組み合わせ、キックオフ時刻、会場、中継を1つの表にまとめました。
先に結論(3行)
① ルヴァンカップはJ1・J2・J3の全60クラブが同じトーナメントに入るカップ戦。だから「J3 vs J1」が普通に起きる。
② 2026-27は58クラブを6グループに分けて1試合制のノックアウト。鹿島・神戸の2クラブだけが1stラウンド免除で、いきなりプライムラウンドから登場する。
③ 2026年9月9日の1回戦は7試合。ホーム側は7クラブすべてがJ3で、相手はJ1が4クラブ・J2が3クラブだった。
📌 本稿の扱いについて:この記事は大会の仕組みと組み合わせのデータベースです。2026年9月9日の各試合の結果・スコアは扱っていません。勝敗はJリーグ公式の日程・結果ページおよび各クラブ公式でご確認ください。以下に記載しているのは、キックオフ前から確定していた「組み合わせ・時刻・会場・中継」の情報です。
ルヴァンカップとは何か ― 「リーグ戦とは別の、もう1つのタイトル」
Jリーグには、シーズンを通して勝ち点を積み上げるリーグ戦(J1・J2・J3)のほかに、一発勝負で勝ち上がるカップ戦があります。その1つがJリーグYBCルヴァンカップです。
主催はJFA(日本サッカー協会)とJリーグ。特別協賛はヤマザキビスケットで、「ルヴァン」は同社のビスケットブランド名から来ています。大会名に企業名が入るのは、この協賛体制によるものです。
そして最大の特徴が、参加範囲です。Jリーグ公式の大会概要は、参加クラブをこう定めています。
「J1 20クラブ、J2 20クラブ、J3 20クラブが参加」(Jリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」)
つまり合計60クラブ。J1の優勝争いをしているクラブも、J3で昇格を目指しているクラブも、同じ1つのトーナメント表の中にいます。リーグ戦では絶対に当たらない相手と、公式戦で当たれる。これがルヴァンカップの入口としての面白さです。
賞金も小さくありません。優勝は1億5千万円、2位が5千万円、3位が1クラブにつき2千万円と大会概要に明記されています。J3クラブにとっては、勝ち上がりそのものがクラブ経営に効く大会でもあるわけです。
「ジャイアントキリング」が起きやすい構造になっている
一発勝負のノックアウト方式では、90分(+延長・PK戦)で決着します。リーグ戦のように「シーズン全体の総合力」で差がつくのではなく、その日の90分だけで決まる。だから格上が足をすくわれる、いわゆるジャイアントキリングが起きます。
同じ構図は天皇杯でも見られます。過去にどんな番狂わせがあったのかは天皇杯”ジャイアントキリング”名場面史にまとめてあります。あわせて読むと、「一発勝負で何が起きるのか」の肌感覚がつかめるはずです。
2026-27の大会方式 ― 58クラブ・6グループ・1試合制
ここが今大会でいちばん誤解されやすいところです。60クラブ全部が1stラウンドの1回戦から出るわけではありません。
Jリーグ公式の大会概要は、1stラウンドの方式をこう定めています。
「AFCクラブ競技会(AFCチャンピオンズリーグElite 2026/27、AFCチャンピオンズリーグTwo 2026/27)に出場する6クラブ(鹿島、神戸、町田、柏、G大阪、京都)のうち、『2025明治安田Jリーグの順位』及び『明治安田J1百年構想リーグの順位』の和が上位である2クラブ(鹿島、神戸)を除くJ1の18クラブとJ2の20クラブとJ3の20クラブの58クラブを6グループに分け、1試合制のノックアウト方式を行う。」
「なお、AFCクラブ競技会に出場する6クラブのうち、(中略)3~6番目の4クラブ(町田、柏、G大阪、京都)は1stラウンドの4回戦から出場し、当該クラブ同士(3番目と6番目、4番目と5番目の組み合わせ)で試合を行う。」(Jリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」)
整理すると、60クラブの立ち位置は3種類に分かれます。
| 立ち位置 | クラブ数 | 該当クラブ/内訳 | 初戦 |
|---|---|---|---|
| 1stラウンド免除 | 2 | 鹿島アントラーズ/ヴィッセル神戸 | プライムラウンドから |
| 4回戦から登場 | 4 | FC町田ゼルビア/柏レイソル/ガンバ大阪/京都サンガF.C. | 1stラウンド4回戦 |
| 1回戦から | 54 | J1のうち14クラブ+J2の20クラブ+J3の20クラブ | 1stラウンド1回戦(9/2または9/9) |
※クラブ数はJリーグ公式の大会概要に記載された区分から編集部が算出(60 − 2 − 4 = 54)。「J1のうち14クラブ」は、J1の20クラブから免除2クラブと4回戦登場の4クラブを引いた数です。
免除の基準は「2025明治安田Jリーグの順位」と「明治安田J1百年構想リーグの順位」の和。順位の合計値が上位の2クラブ(鹿島・神戸)が1stラウンドを丸ごと飛ばし、3〜6番目の4クラブ(町田・柏・G大阪・京都)は4回戦から入ってこの4クラブ同士で潰し合うという設計です。ACL(アジアの大陸大会)との日程過密を避けるための配慮ですが、結果として「ACL組は互いに削り合う」という、なかなか厳しい組み方になっています。
数字の検算 ― 「計52試合」はこう合う
集計方法:Jリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」の記載(1stラウンド参加58クラブ/グループ数6/1試合制ノックアウト/1stラウンド計52試合)を編集部が突き合わせ、算術的に整合するかを確認した。取材・推計は含まない。確認日:2026年9月9日。
1試合制のノックアウトでは、1試合ごとに必ず1クラブが消えます。したがって58クラブから6クラブ(=6グループの勝者)を残すには、58 − 6 = 52試合が必要です。公式が示す「1stラウンド(計52試合)」という数字と、ぴったり一致します。
細かい話に見えるかもしれませんが、これは大事な確認です。「6グループに分ける」「1試合制」「計52試合」という3つの記述が矛盾なく成立していることが分かれば、大会の骨格を誤解なく把握できたことになります。
ラウンド構成と日程 ― 9月から翌年の春まで続く
ルヴァンカップは1stラウンドとプライムラウンドの2段構えです。Jリーグ公式が公表している開催日は次のとおりです。
| ラウンド | 開催日 | 方式 |
|---|---|---|
| 1stラウンド 1回戦 | 9月2日(水)/9月9日(水) | 1試合制 |
| 1stラウンド 2回戦 | 9月29日(火) | 1試合制 |
| 1stラウンド 3回戦 | 10月14日(水) | 1試合制 |
| 1stラウンド 4回戦 | 10月3日(土)または10月4日(日)/10月28日(水)※ | 1試合制 |
| プライムラウンド 準々決勝 | 第1戦 11月11日(水)/第2戦 11月15日(日) | ホーム&アウェイ |
| プライムラウンド 準決勝 | 第1戦 3月24日(水)/第2戦 3月28日(日) | ホーム&アウェイ |
| プライムラウンド 決勝 | 未定 | 中立地で1試合制 |
※4回戦について、Jリーグ公式の大会概要は「10月3日(土)or10月4日(日)/10月28日(水)」、9月2日付の公式ニュースは「10月3日(土)/10月28日(水)」と表記しています。いずれも「AFCクラブ競技会に出場する4クラブの試合を10月上旬に、それ以外を10月28日(水)に行う」という趣旨は共通です。本表は大会概要側の表記を採用し、両論を併記しました(確認日: 2026年9月9日)。プライムラウンドは計13試合です。
ここで一度、日付をよく見てください。準決勝が「3月24日・3月28日」になっています。年が変わっているのです。
これは、Jリーグが2026シーズンから秋春制(8月に開幕して翌年5月に閉幕する日程)へ移行したためです。大会名が「2026/27」と2つの年をまたいで表記されているのも同じ理由です。この移行そのものの背景はすぽぱる入門「秋春制ってなに?」で解説しています。
比較のポイントを押さえる
記事で整理したポイントを踏まえて、比べやすい候補の一つを確認できます。
【DB】2026年9月9日(水)1stラウンド1回戦・全7カード
ここからがデータベース本体です。Jリーグ公式「日程・結果」を2026年9月9日で絞り込み、組み合わせ・キックオフ時刻・会場・中継を書き出しました。カテゴリ(J1/J2/J3)は、Jリーグ公式サイトのJ1・J2・J3クラブ一覧と1クラブずつ照合しています。
| KO(予定) | ホーム | アウェイ | 会場 | 中継 |
|---|---|---|---|---|
| 18:30 | レイラック滋賀FC J3 |
東京ヴェルディ J1 |
平和堂HATOスタジアム(滋賀) | スカパー!/スカパー!動画ストア |
| 19:00 | 福島ユナイテッドFC J3 |
ベガルタ仙台 J2 |
とうほう・みんなのスタジアム(福島) | スカパー!/スカパー!動画ストア |
| 19:00 | 栃木SC J3 |
モンテディオ山形 J2 |
カンセキスタジアムとちぎ(栃木) | フジテレビNEXT/スカパー!(録画)/スカパー!動画ストア ほか |
| 19:00 | 松本山雅FC J3 |
湘南ベルマーレ J2 |
サンプロ アルウィン(長野) | スカパー!/スカパー!動画ストア |
| 19:00 | AC長野パルセイロ J3 |
水戸ホーリーホック J1 |
長野Uスタジアム(長野) | スカパー!/フジテレビTWO/スカパー!動画ストア ほか |
| 19:00 | カマタマーレ讃岐 J3 |
ジェフユナイテッド千葉 J1 |
四国化成MEGLIOスタジアム(香川) | フジテレビONE/スカパー!(録画)/スカパー!動画ストア ほか |
| 19:00 | 高知ユナイテッドSC J3 |
V・ファーレン長崎 J1 |
GIKENスタジアム(高知) | スカパー!/スカパー!動画ストア |
※出典:Jリーグ公式「日程・結果」を2026年9月9日で絞り込んだ一覧(確認日: 2026年9月9日)。キックオフ時刻について:Jリーグ公式の一覧は「実際のキックオフ時刻」を表示する仕様で、9月9日は18:33/19:03と記載されています。上表は告知上の予定キックオフ(18:30/19:00)を採用し、この差分をここに注記しました。中継欄は公式一覧の表示をそのまま転記したもので、「ほか」は同欄が省略表示されていた分です。視聴可否・見逃し配信の有無は各サービスの公式ページでご確認ください。本表に試合結果は含みません。
⚠ 結果について:本稿は組み合わせのデータベースであり、2026年9月9日の各試合のスコア・勝敗には触れていません。結果および勝ち上がりはJリーグ公式のトーナメント表と日程・結果でご確認ください。
【編集部集計】9月9日の7試合を、数字で見る
集計方法:Jリーグ公式「日程・結果」(2026年9月9日絞り込み)に掲載された7試合を1件ずつ書き出し、各クラブの所属カテゴリをJリーグ公式サイトのJ1・J2・J3クラブ一覧(2026シーズン)で照合したうえで、編集部が分類・集計した。母集団:2026年9月9日開催の1stラウンド1回戦 7試合/延べ14クラブ。確認日:2026年9月9日。取材・アンケート・推計は一切含まない。
| 区分 | 試合数 | 該当カード |
|---|---|---|
| J3(ホーム)× J1(アウェイ) =2カテゴリ差 |
4 | 滋賀−東京V/長野−水戸/讃岐−千葉/高知U−長崎 |
| J3(ホーム)× J2(アウェイ) =1カテゴリ差 |
3 | 福島−仙台/栃木SC−山形/松本−湘南 |
| 同カテゴリ同士 | 0 | 該当なし |
この表から、はっきり読み取れることが3つあります。
ひとつ目。7試合すべてで、ホーム側がJ3クラブでした。 7分の7、つまり100%です。偶然ではなく、後述する会場ルールの必然です。
ふたつ目。同じカテゴリ同士の対戦は1試合もありませんでした。 7試合すべてが「格上と格下」の組み合わせで、うち4試合はJ3対J1という2階層差。ルヴァンカップの1回戦が「ジャイアントキリングの舞台」と言われる理由が、そのまま数字に出ています。
みっつ目。J3の20クラブのうち7クラブ(35%)が、この日ホームで公式戦を戦っていました。 一方でJ1側は20クラブ中4クラブ(20%)の登場にとどまります。1回戦は9月2日と9月9日の2日に分かれているので、これは「9月9日という1日を切り取った場合の比率」です。
※上記の比率は、Jリーグ公式のJ1・J2・J3クラブ一覧が示す各20クラブを分母として編集部が計算しました(7 ÷ 20 = 35%、4 ÷ 20 = 20%)。
中継の内訳 ― スカパー!が全試合、地上波以外の選択肢も
中継欄も数えてみると、7試合すべてでスカパー!系(スカパー!本体またはスカパー!動画ストア)の名前が入っていました。加えて、フジテレビ系のチャンネル(NEXT/TWO/ONE)が計3試合で表示されています(栃木SC−山形=NEXT、長野−水戸=TWO、讃岐−千葉=ONE)。
ルヴァンカップの1stラウンドは、リーグ戦とは配信の枠組みが異なる点に注意が必要です。「いつものアプリで見られるはず」と思って当日に慌てる、というのはカップ戦でよくある落とし穴なので、次のラウンドを観るつもりなら早めに確認しておくのが安全です。
なぜホームがすべてJ3クラブなのか ― 会場ルールを読む
前節で見た「ホーム7クラブ全部がJ3」という結果は、大会要項に明記されたルールから来ています。
「原則として下位リーグのクラブまたは同一リーグの場合は2025シーズンのリーグ戦下位クラブのホームで行う。」(Jリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」/1stラウンドの試合会場について)
つまり、カテゴリが下のクラブのホームスタジアムで開催するのが原則です。J3 対 J1 なら、必ずJ3側のホーム。同じカテゴリ同士なら、前シーズンの順位が下だったほうのホーム。
これは、格下クラブに有利な条件を与える設計です。長距離移動の負担は格上側が負い、ピッチには格下クラブのサポーターが詰めかける。番狂わせの確率を、制度としてほんの少し押し上げているわけです。
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あわせて、地方クラブにとっては「ふだんは来ないJ1クラブが自分たちのスタジアムに来る」という、集客と地域露出の機会にもなります。9月9日でいえば、高知ユナイテッドSCのホームにV・ファーレン長崎が、カマタマーレ讃岐のホームにジェフユナイテッド千葉が来た形です。J3クラブにとって、これは年に何度もあることではありません。
※ただし例外があります。大会概要は「AFCクラブ競技会に出場する(順位の和が)3〜6番目の4クラブの対戦(4回戦)は、順位の和が上位であるクラブ(町田、柏)のホームで行う」と定めています。4回戦のACL組同士の試合だけは、この原則から外れます。
上位クラブはいつ合流するのか ― 「勝ち上がりの道」を追う
ここまでの話をつなぐと、大会全体の流れはこうなります。
ステップ1:54クラブが1回戦(9/2・9/9)を戦う。
ステップ2:2回戦(9/29)、3回戦(10/14)と1試合制で絞り込む。
ステップ3:4回戦(10/3または10/4/10/28)で、町田・柏・G大阪・京都の4クラブが合流。ACL組同士は互いに当たる。
ステップ4:6グループの勝者6クラブが決定。
ステップ5:ここで鹿島・神戸が登場。6+2=8クラブでプライムラウンドへ。準々決勝・準決勝はホーム&アウェイ、決勝は中立地で1試合。
大会概要はプライムラウンドをこう定めています。「1stラウンドを勝ち上がった6クラブとAFCクラブ競技会出場クラブのうち、(中略)和が上位である2クラブ(鹿島、神戸)によるノックアウト方式により行う。準々決勝および準決勝はホーム&アウェイ方式(計2試合)とし、決勝は中立地での1試合制とする」。また「プライムラウンドの組み合わせは、1stラウンド終了後に抽選で決定する」とされており、誰と当たるかは抽選まで分かりません。
もうひとつ、1stラウンドとプライムラウンドで大きく違う点があります。VAR(ビデオアシスタントレフェリー)の運用です。大会概要は「プライムラウンド:全13試合で導入」と明記しています。裏を返せば、1stラウンドにVARはありません。一発勝負でVARなし――ジャイアントキリングの土壌は、こういうところにも用意されています。
次のラウンドの日程は「終わってから」決まる
ルヴァンカップの1stラウンドは、対戦相手が確定してから会場とキックオフ時刻が決まる仕組みです。Jリーグ公式は9月2日付のニュースで、こう告知しています。
「本日行われた2026/27Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ1stラウンド1回戦(9月2日(水)開催)の結果をもちまして、2回戦のキックオフ時刻および開催スタジアムが決定しましたのでお知らせいたします。なお、その他未定の日程につきましては、9月9日(水)の試合終了後に改めて発表いたします。」(Jリーグ公式ニュース、2026年9月2日 22:30)
つまり、9月29日の2回戦のうち9月9日組が関わる試合のキックオフ時刻と会場は、9月9日の全試合終了後に発表されるということです。「2回戦のチケットを取りたい」「遠征の宿を押さえたい」という場合は、公式の発表を待つ必要があります。
【比較】ルヴァンカップと天皇杯は、どう違うのか
日本には、Jクラブが出場するカップ戦がもう1つあります。天皇杯です。混同されやすいので、公表されている枠組みで並べておきます。
| 項目 | ルヴァンカップ(2026-27) | 天皇杯 |
|---|---|---|
| 出場範囲 | J1・J2・J3の60クラブのみ | Jクラブに加え、都道府県代表(アマチュア・大学など)も参加するオープン大会 |
| 主催 | JFA/Jリーグ | JFA(日本サッカー協会) |
| 1回戦の方式 | 1試合制/延長30分→PK戦 | 1試合制のノックアウト |
| 終盤の方式 | 準々決勝・準決勝はホーム&アウェイ、決勝は中立地1試合 | 最後まで1試合制 |
| VAR | プライムラウンド全13試合のみ | 本稿では扱わない(各大会要項を参照) |
※ルヴァンカップ側の各項目はJリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」(確認日: 2026年9月9日)に基づきます。天皇杯側は「Jクラブ以外も参加するオープン大会である」「ノックアウト方式である」という広く公表されている枠組みのみを記載し、大会ごとに変わりうる細目(VAR運用など)はここでは断定していません。天皇杯の詳細はすぽぱる入門「天皇杯はなぜプロもアマも一緒に戦う?」をご覧ください。
いちばん大きな違いは出場範囲です。ルヴァンカップはJリーグの60クラブに閉じた大会。天皇杯は都道府県代表まで含めた、日本サッカー全体のオープン大会。だから天皇杯では「大学生がJ1を倒す」といったことが起き得ますが、ルヴァンカップで起きるのは「J3がJ1を倒す」までです。
もうひとつの違いはホーム&アウェイの有無。ルヴァンカップは準々決勝・準決勝で2試合ずつ戦うため、1試合の事故だけでは決着しません。「一発勝負の1stラウンド」と「腰を据えたプライムラウンド」で、大会の性格が途中から切り替わる構造になっています。
試合そのもののルール ― エントリー20名、外国籍5名まで
最後に、ピッチ上のルールも押さえておきましょう。リーグ戦と微妙に違います。
- 試合エントリー:1チーム20名以内。うち外国籍選手は5名まで(Jリーグが定める「Jリーグ提携国」の国籍を持つ選手は外国籍選手として扱わない)。
- 選手交代:5名以内(交代回数はハーフタイムを除き3回まで)。延長戦を実施する場合は最大6名以内(回数は4回まで)。
- 脳振盪による交代:1試合につき各チーム最大1人。通常の交代枠とは別枠で扱われる。相手チームにも1名・1回の追加交代が認められる。
- 1stラウンドの決着:90分で決しなければ延長30分(前後半各15分)、それでも決しなければPK戦(5人ずつ、決しなければ6人目以降はサドンデス)。
- 出場資格登録期限:2027年3月19日(金)。
脳振盪による交代が通常枠と別に用意され、しかも相手チームにも追加枠が与えられる点は、近年の安全対策の反映です。「不利になるから交代させない」という判断を制度から取り除く設計になっています。
よくある質問(FAQ)
Q1. ルヴァンカップとJリーグ(リーグ戦)は、何が違うのですか?
A. 順位表の有無がいちばん大きな違いです。リーグ戦は同じカテゴリのクラブ同士が総当たりで戦い、勝ち点を積み上げて順位を決めます。ルヴァンカップはJ1・J2・J3の60クラブが同じトーナメントに入り、負けたら終わりの一発勝負。カテゴリをまたいだ対戦が起きるのは、カップ戦だけです。ルヴァンカップの結果はリーグ戦の順位や昇降格にはまったく影響しません。
Q2. なぜJ3のスタジアムで試合をするのですか? J1のほうが大きいのに。
A. 大会要項でそう決まっているからです。1stラウンドは「原則として下位リーグのクラブ(中略)のホームで行う」と明記されています。格下クラブに有利な条件を与え、番狂わせの可能性を制度的に確保するための設計です。2026年9月9日の7試合も、すべてJ3クラブのホーム開催でした。
Q3. 鹿島と神戸は、なぜ1回戦に出ていないのですか?
A. 1stラウンドが免除されているからです。AFCクラブ競技会(ACL Elite/ACL Two 2026/27)に出場する6クラブのうち、「2025明治安田Jリーグの順位」と「明治安田J1百年構想リーグの順位」の和が上位2クラブが鹿島・神戸で、この2クラブは1stラウンドを飛ばしてプライムラウンドから登場します。同じくACL出場の町田・柏・G大阪・京都は4回戦から登場し、この4クラブ同士で対戦します。アジアの大陸大会との日程過密に配慮した措置です。
Q4. 2回戦の日程や会場は、いつ分かるのですか?
A. 1回戦が終わってから発表されます。 Jリーグ公式は9月2日付のニュースで「その他未定の日程につきましては、9月9日(水)の試合終了後に改めて発表いたします」と告知しています。対戦相手が決まらないと会場(=下位カテゴリ側のホーム)もキックオフ時刻も確定しないため、この順番になります。2回戦の開催日は9月29日(火)です。
Q5. 1回戦で引き分けたら、どうなるのですか?
A. 引き分けはありません。 1stラウンドは90分で決着しなければ延長戦30分(前後半各15分)を行い、それでも決まらなければPK戦です。PK戦は各チーム5人ずつで、決しない場合は6人目以降を1人ずつ蹴って決着するまで続けます。一方、プライムラウンドの準々決勝・準決勝はホーム&アウェイなので、各試合は引き分けで終わることがあり、2試合の勝利数→得失点差→延長→PK戦の順で勝者を決めます。
Q6. ルヴァンカップで優勝すると、何がありますか?
A. 大会概要によれば、優勝クラブには賞金1億5千万円とルヴァンカップ・Jリーグカップ・メダルが贈られます。2位は賞金5千万円と楯・メダル、3位は1クラブにつき賞金2千万円と楯です。J3クラブにとっては、勝ち上がるほど収入面のインパクトも大きくなる大会だと言えます。
関連記事
- サッカーファンHUB──サッカー関連記事の入口です。観戦の始め方から、制度・お金の話まで。
- はじめてのJリーグ完全ガイド──リーグ戦とカップ戦の関係、カテゴリの仕組み、昇降格まで。本稿の前提知識はここで補えます。
- Jリーグ 全クラブガイド──9/9に登場したクラブを含む、各クラブの成り立ちと現在地。
- すぽぱる入門「秋春制ってなに?」──準決勝が翌年3月になっている理由は、ここにあります。
- すぽぱる入門「天皇杯はなぜプロもアマも一緒に戦う?」──もう1つのカップ戦。ルヴァンカップとの違いを理解する近道です。
- 天皇杯”ジャイアントキリング”名場面史──「格下が格上を倒す夜」に何が起きているのか。
- 天皇杯 第106回 本戦ガイドDB──同じ「勝ち上がりの道」を、天皇杯側で整理したDBです。
- 東京ヴェルディ 完全ガイド/ジェフユナイテッド千葉 完全ガイド──9/9に登場したJ1クラブのうち2クラブの詳細。
出典
- 【一次】Jリーグ公式「ルヴァンカップ 大会概要」 — https://www.jleague.jp/outline/leaguecup/(確認日: 2026年9月9日)※参加60クラブ、1stラウンドの大会方式(58クラブ・6グループ・1試合制/免除2クラブ/4回戦から4クラブ)、開催日、試合会場の原則、勝敗の決定方法、試合エントリー、選手交代、脳振盪交代、VAR運用、表彰・賞金の出典。
- 【一次】Jリーグ公式ニュース「2026/27Jリーグ ヤマザキビスケット ルヴァンカップ 1stラウンド2回戦 キックオフ時刻およびスタジアム決定」2026年9月2日 22:30 — https://www.jleague.jp/news/article/34800/(確認日: 2026年9月9日)※「その他未定の日程は9月9日(水)の試合終了後に改めて発表」という告知、および1stラウンド開催日・大会方式の再掲の出典。
- 【一次】Jリーグ公式「JリーグYBCルヴァンカップ 2026年9月9日〜2026年9月9日の日程・結果」 — https://www.jleague.jp/leaguecup/match/search-list/?startdate=2026-09-09&enddate=2026-09-09&period=custom(確認日: 2026年9月9日)※9月9日の全7カード、キックオフ時刻、会場、中継の出典。
- 【一次】Jリーグ公式サイト掲載のJ1・J2・J3クラブ一覧(2026シーズン) — https://www.jleague.jp/ / https://www.jleague.jp/j2/ / https://www.jleague.jp/j3/(確認日: 2026年9月9日)※本稿のカテゴリ表記(J1/J2/J3)はすべてこの一覧との1クラブずつの照合に基づきます。
- 【参考】Jリーグ公式「ルヴァンカップ トーナメント」 — https://www.jleague.jp/leaguecup/standings/(確認日: 2026年9月9日)※勝ち上がり図。結果の確認先として案内しています。
本稿の事実確認について:大会方式・ラウンド構成・開催日・会場ルール・試合方式・賞金は、すべてJリーグ公式の大会要項および公式ニュースを一次として採用しました。各クラブの所属カテゴリ(J1/J2/J3)は、社内の情報収集メモに誤りの疑いがあったため、Jリーグ公式サイトのカテゴリ別クラブ一覧と1クラブずつ照合し直しています(照合の結果、湘南ベルマーレ・ベガルタ仙台・モンテディオ山形はJ2、9月9日に登場したJ1クラブは東京ヴェルディ・水戸ホーリーホック・ジェフユナイテッド千葉・V・ファーレン長崎の4クラブでした)。1stラウンド4回戦の日付表記は公式内で「10月3日(土)or10月4日(日)」と「10月3日(土)」の2通りが見られるため、本文で両論を併記しています。本稿は組み合わせと制度のデータベースであり、2026年9月9日の各試合の結果・途中経過は一切扱っていません。編集部の集計はすべて、上記の公開情報から編集部が数え直したものです。架空の取材・調査・アンケートは一切行っていません。
更新日: 2026年9月9日
編集部レビュー: 公開情報にもとづき、SportsPulse編集部が2026年9月9日に事実関係を確認しました。1stラウンド2回戦以降の日程・会場は今後Jリーグ公式から発表されるため、判明しだい本稿を更新します。
執筆: SportsPulse 編集部
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最終更新日: 2026年9月12日 | 編集方針
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📅 更新履歴
| 日付 | 変更内容 |
|---|---|
| 2026年9月12日 | 初回公開 |
✅ ファクト再検証
最終検証日:2026年9月12日
SportsPulse 編集部が公開情報をもとに内容を確認しています。情報は確認時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
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