この記事は、SportsPulse編集部の一員が、自身の体験を一人称でつづったものです。「子どもにスポーツをさせる意味」を科学的根拠で整理してきたシリーズの中で、どうしても一つ、データではなく実体験として残しておきたい話がありました。
私は、大学受験に落ちました
先に、かっこ悪い話からします。
私は高校まで、サッカーをやっていませんでした。運動部の主役だったわけでもない。受験勉強を本気で始めたのは、高3の夏が終わるころ。当然のように、日本の大学受験には落ちました。
そこから、進路をアメリカの州立大学(理系)に切り替えました。「英語もろくにできないのに」と、自分でも思っていました。ところが——現地で私を助けてくれたのは、必死に詰め込んだ英語ではありませんでした。スポーツだったんです。
今日は、その話をさせてください。子どもにスポーツをさせるかどうか迷っている親御さんに、データとは別の角度から、届けたいことがあります。
気づき①:スポーツは、英語より早く通じる「共通言語」だった
渡米して最初に驚いたのは、英語が完璧じゃなくても、スポーツの現場では通じるということでした。
パスを出す、走り込む、声をかける、勝って喜ぶ。ここには翻訳がいりません。教室では借りてきた猫のようだった私が、グラウンドでは急に「チームの一員」になれた。言葉の壁の手前に、スポーツという共通言語があったんです。
しかも、運がよかった。アメリカでサッカーは、野球やバスケやアメフトに比べれば、まだまだマイナー競技です。言い方を選ばずに言えば「不毛の地」。だから、日本で少しかじった程度でも、すぐに戦力として迎えてもらえました。そこが私にとって、現地コミュニティへの入口になったんです。
友だちができる。誘われる。しゃべる。——気づけば、机の上で覚えるより速く、生きた英語とコミュニケーションが身についていました。順番が逆だったんですね。英語ができたからスポーツに入れたんじゃない。スポーツに入れたから、英語ができるようになった。
気づき②:アメリカの大学には、「やり直し」の構造があった
もう一つ、これは実用的な話です。日本の受験しか知らなかった私にとって、アメリカの大学システムは衝撃でした。やり直しがきくんです。
アメリカの大学の「編入」ルート
アメリカの大学は、途中で他の大学に移る「編入(トランスファー)」が当たり前の文化です。しかも入り口の1〜2年生(Freshman / Sophomore)で学ぶのは、基礎教育の科目が中心。日本の高校レベルと重なる内容も多く、正直に言えば、取りやすい。私は1学期に20単位を、すべてAで通せました。
すると何が起きるか。単位を早いペースで積めば、最短で1年ほどで、別の大学の3年生に編入できる可能性が出てくるのです。最初に入る大学が易しめであればなおさら。しかも学校によっては、編入のときにTOEFLのような語学テストが免除されるケースもありました(※ここは学校・年度によって条件が大きく異なります。挑戦する方は、必ず各大学の最新の編入・語学要件を公式で確認してください)。
日本の「一発勝負で決まってしまう」感覚とは、まるで違う。入り口でつまずいても、走りながら軌道を変えられる。 この構造を知ったとき、受験に落ちた私は、ようやく少し息ができた気がしました。
正直な注意も書いておきます。楽な道ばかりではありません。3〜4年生(Junior / Senior)になると専門科目が始まり、難易度はぐっと上がります。入り口がやさしいぶん、奥は険しい。そこは踏ん張りどころでした。
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気づき③:あのときの「初速」が、今の土台になっている
いま私は、会社の経営、新規事業の創出支援、ベンチャー投資、そしてこのスポーツメディアの運営を仕事にしています。ありがたいことに、いわゆる高学歴の方々と同じテーブルで、同等かそれ以上に働けている実感があります。
その土台をたどると、行き着くのは、あのグラウンドなんです。
スポーツが作ってくれた「初速」——知らない場所に飛び込んで、言葉が通じなくても、体一つで関係を作っていく力。負けても切り替える力。年上にも年下にも物おじせず声をかける力。これらは全部、教室ではなくスポーツの現場で鍛えられました。 そして仕事の現場で、いまも毎日使っています。
だから私は、我が子にスポーツをさせる
念のため書いておくと、私は勉強を否定しているのではありません。勉強はやっぱり大事です。ただ、勉強一本足では届かなかった場所に、スポーツが連れて行ってくれた——この実感だけは、どうしても嘘がつけない。
だから我が家では、子どもにスポーツをさせています。将来テストで何点取るかのためではなく、知らない世界に飛び込んでいくときの「初速」と「共通言語」を、渡しておきたいから。
もしあなたが、我が子にスポーツをさせる意味を迷っているなら。データで語るシリーズ本編と合わせて、こんな体験談が一つあった、と頭の片隅に置いてもらえたら嬉しいです。
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この記事のまとめ
- 大学受験に落ちてアメリカの州立大学へ。現地で助けになったのは英語よりスポーツという共通言語だった
- アメリカの大学は編入でやり直しがきく構造(1〜2年は基礎中心・単位を積めば最短1年で3年次編入の可能性・語学テスト免除の例も。※要・公式確認)
- スポーツで得た「初速・切り替え・声かけ」は、経営や投資の現場でいまも土台になっている。勉強一本足では届かない場所へ、スポーツが連れて行ってくれた
この体験から言える3つのこと
※本記事は編集部の一員の個人的な体験に基づく読み物です。海外大学の編入・語学要件などの制度は学校・年度により異なります。進学を検討される場合は必ず各大学の公式情報をご確認ください。
執筆: SportsPulse 編集部
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最終更新日: 2026年7月23日 | 編集方針
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📅 更新履歴
| 日付 | 変更内容 |
|---|---|
| 2026年7月23日 | 初回公開 |
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最終検証日:2026年7月23日
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