2026年から、F1の全マシンが100%サステナブル燃料で走ります。原油を一切使わず、CO2や廃棄物から作る「先進燃料」です。なぜいま切り替えるのか、どうやって作るのか、どのチームがどの燃料会社と組むのか——市販車にも関わる重要トピックを整理します。
100%サステナブル燃料とは?
F1の先進サステナブル燃料は、原油(化石燃料)を使わずに作るe-fuel(合成燃料)の一種です。原料は大きく3つ。①大気や工場の排ガスから回収したCO2(カーボンキャプチャー)、②自治体の廃棄物、③非食用のバイオマス、またはその組み合わせです。新たな化石炭素を燃やさないため、実質的なCO2排出を抑えられます。
どうやって作る?
化学的に必要な分子を選んで設計できるのが合成燃料の強みです。出来上がった燃料は英国の認証機関Zemoが基準適合を認証し、さらにFIAがメーカーを頻繁に立入検査して不正な配合がないかをチェックします。既存のエンジンにそのまま使える「ドロップイン燃料」である点も重要で、これは将来的に市販車にも応用できる技術です。
なぜ今?
F1は2030年のカーボンニュートラルを目標に掲げています。電動化(50:50ハイブリッド)と並ぶ柱が、この燃料の脱炭素化です。「速さを保ったまま脱炭素」を実証し、世界に10億台以上ある内燃エンジン車への波及をねらいます。
比較のポイントを押さえる
記事で整理したポイントを踏まえて、比べやすい候補の一つを確認できます。
性能と燃費のルールも変わる
2026年は燃料の「量」の規制も変わります。エンジンへ流せる燃料は質量ベースで従来の約100kg/hから70kg/h台へ削減され、規制は「燃料流量」から「エネルギー流量」ベースへ移行。限られたエネルギーをいかに効率よく使い切るかが、これまで以上に問われます。
2026年の燃料サプライヤー早見表
| 燃料サプライヤー | 供給チーム |
|---|---|
| シェル(Shell) | フェラーリ/ハース/キャデラック |
| アラムコ(Aramco) | アストンマーティン |
| bp/カストロール | アウディ |
| エクソンモービル | レッドブル/レーシングブルズ |
| ペトロナス(Petronas) | メルセデス/マクラーレン/ウィリアムズ/アルピーヌ |
すでにF2・F3ではアラムコの先進燃料が使われており、その知見がF1へと引き継がれます。燃料は各PUの性能を左右するため、メーカー間の「燃料開発競争」も2026年の隠れた見どころです。
市販車にどう関係する?
サステナブル燃料が注目される最大の理由は、既存のエンジンにそのまま使える点です。世界には10億台以上のガソリン・ディーゼル車が走っており、すべてをすぐにEVへ置き換えるのは現実的ではありません。F1で実証された合成燃料が普及すれば、いま走っている車のCO2排出も減らせる可能性があります。F1が「走る実験室」として技術を引っ張る、象徴的な取り組みです。
課題:コストと供給量
一方で課題もあります。合成燃料は製造に多くのエネルギーとコストがかかり、現状では一般のガソリンより高価です。F1という限られた台数だからこそ成立する面もあり、大量供給・低価格化は今後の技術進歩にかかっています。2026年シーズン開幕前には、各社が規定に適合する燃料の最終調整(ホモロゲーション)に追われたことも報じられました。
よくある質問(FAQ)
Q. バイオ燃料とは違うの?
食用作物を主原料にする従来型バイオ燃料とは異なり、F1の燃料は非食用バイオマスや廃棄物・回収CO2が原料です。食料との競合を避ける設計になっています。
Q. 燃料でラップタイムは変わる?
燃料はPU性能に直結するため、各社の開発競争の対象です。同じエンジンでも燃料の出来で差がつくと言われています。
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出典:FIA/Formula1.com 公式「2026 Regulations Explained(Advanced Sustainable Fuels)」、各燃料サプライヤー公表資料、報道をもとに SportsPulse 編集部が整理。サプライヤー構成は変更される場合があります。
執筆: SportsPulse 編集部
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最終更新日: 2026年6月19日 | 編集方針
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📅 更新履歴
| 日付 | 変更内容 |
|---|---|
| 2026年6月18日 | 初回公開 |
| 2026年6月19日 | 情報を更新 |
✅ ファクト再検証
最終検証日:2026年6月19日
SportsPulse 編集部が公開情報をもとに内容を確認しています。情報は確認時点のものです。最新情報は各公式サイトをご確認ください。
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