2022年12月5日、カタール。日本代表がクロアチアとのラウンド16を終えた夜、三笘薫はカメラの前で言葉を絞り出した。「蹴った責任はあるんで、迷惑をかけたなと思います」。その目には涙があった。
あの夜、何が起きたのか
日本 vs クロアチア(カタールW杯グループE・決勝トーナメント1回戦)は、1−1のまま延長を終えPK戦へ突入した。前田大然の先制弾は前半43分。しかしペリシッチに55分に同点とされ、そのまま決着がつかなかった。
PK戦。日本は4本中3本を止められ、敗退した。そのうちの1本を蹴ったのが三笘薫だった。三笘は自らPKを志願していた。
三笘が語った言葉
「勝たせたいと思って。前日も決めましたし、いいフィーリングだと思って、蹴りましたね」
三笘薫(試合後インタビュー、2022年12月)
止められた後、彼はこう続けた。
「いや… 僕よりも強い気持ちを持っている人に対しての申し訳なさです」
三笘薫
「僕よりも強い気持ちを持っている人」──それはチームメイトのことだろうか、サポーターのことだろうか。どちらとも読める言葉が、この夜の重さを伝えている。
涙の先にあった決意
泣きながらも、三笘は前を向く言葉を残した。
「ワールドカップで活躍できる選手がいい選手だと思います。ベスト8に導ける選手だと思うんで、それを4年間もう一回、目指そうと思っています」
三笘薫
「4年間もう一回」。失敗した夜に、次の4年を口にした。それが三笘薫という選手だった。
この場面から見えること
- 責任を引き受けること:PKを志願したのは、勝たせたいという意志の表れだった。結果は残酷でも、その選択に言い訳をしなかった。
- 仲間への申し訳なさ:「僕よりも強い気持ちを持っている人」という表現に、チームの中での三笘の人間性が滲む。
- 涙の後に来る言葉:泣いてから「4年間もう一回」と言えること。それは子どもに見せたい「負け方」のひとつだと思う。
親子で話したい問い
もし子どもと一緒にこの試合後のインタビューを見たなら、こんな問いかけをしてみてください。
- 「三笘選手は、なんで自分からPKを蹴ると言ったんだろう?」
- 「失敗した後に泣くことは、弱いことだと思う?」
- 「『4年間もう一回』って言えるのって、どんな気持ちのときだと思う?」
答えはひとつじゃありません。でも一緒に考えること自体が、スポーツをただ観るより深い体験になると思います。
📖 出典:Goal.com 日本語版「三笘薫がPK失敗を語る」(2022年12月6日)
試合後のインタビュー映像は、YouTubeで「三笘薫 カタール クロアチア インタビュー」と検索すると、当時の映像が見つかります。
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